女子空手界を代表する存在として知られる植草歩さん。
東京オリンピックでは女子組手61kg超級の日本代表として出場し、その堂々とした戦いぶりが話題を呼びましたよね。
そんな植草歩さんは、どんなきっかけで空手を始めたのでしょうか。
学生時代にはどんな経験を積み重ねてきたのかも気になるところです。
今回は、植草歩さんの学歴や経歴、流派や恩師との関係までを最新の情報に基づいて詳しくまとめました。
幼なじみの一言で始まった空手人生が、どのようにして世界の舞台へつながっていったのか――その歩みをたどっていきましょう。
植草歩の学歴
植草歩さんの学歴をたどると、そのまま彼女の空手人生の成長記録が見えてきます。
出身は千葉県八街市。
地元の八街中央中学校で陸上と空手を両立し、高校は**柏日体高校(現・日体大柏高校)**へ。
ここで全国大会を次々と制し、早くも将来を嘱望される選手になりました。
高校卒業後は、スポーツ強豪の帝京大学 医療技術学部スポーツ医療学科トップアスリートコースへ進学。
高校時代の実績を買われ、空手の特待生として迎え入れられました。
大学時代には、東アジア選手権優勝や世界学生選手権2位といった輝かしい戦績を残し、学生の枠を超えて日本代表としても活躍します。
このように、植草歩さんは小・中・高・大学のすべてのステージで全国レベルの成果を挙げ、着実に日本のトップ選手への階段を上っていきました。
その根底には、どんなに苦しくても「もう少しだけ頑張ろう」と自分に言い聞かせて乗り越えてきた粘り強さがあります。
植草歩の出身中学
植草歩さんは、八街市立八街中央中学校出身です。
この頃から運動神経抜群で、なんと陸上部と空手部を掛け持ちしていたそうです。
日々の練習量は相当なものでしたが、持ち前の根性と明るさで両立を続けていたといいます。
空手の腕前もすでに全国クラスで、中学時代に全国大会ベスト16入りを果たしました。
この経験が「自分もまだ上を目指せる」と自信につながり、後の高校時代の飛躍を支える大きな原動力になったそうです。
幼なじみの誘いで小3から始めた空手は、もともと「ミットに突きや蹴りが当たる”パーン”という音が気持ちよかった」という純粋な楽しさが出発点でした。
そんな初心を忘れずに、厳しい練習の中でも”楽しいと思える瞬間”を大切にしていたと、後のインタビューで語っています。
植草歩の出身高校
中学校卒業後は、柏日体高等学校(現・日体大柏高等学校)に進学しました。
この高校は、全国でも屈指のスポーツ強豪校として知られ、空手部も全国大会常連の名門です。
入学当初からその才能は光っており、2年生のときには「桃太郎杯全国大会」で初優勝。
翌年の3年生では、インターハイ個人3位・団体優勝を果たしました。
さらに、地元千葉で開催された「ゆめ半島千葉国体2010」では、女子組手で見事に優勝を飾ります。
この時期の植草歩さんは、練習も試合も全力投球。
後年のインタビューでは「一番うれしかった試合は高校時代のインターハイ千葉県予選決勝」と振り返っており、勝敗だけでなく、”仲間と共に掴んだ達成感”を今も大切にしているそうです。
当時の指導者やチームメイトとの絆が、後の大学進学や代表入りへの強い支えになったとも語っています。
高校3年間で培った「勝ちにこだわる姿勢」と「空手を楽しむ心」。
この二つが、植草歩さんの原点になっているのではないでしょうか。
植草歩の出身大学
高校卒業後は、帝京大学に進学しました。
高校時代のインターハイの実績で大学からスカウトを受け、空手の特待生という扱いでこちらに通学し、医療技術学部スポーツ医療学科トップアスリートコースに在籍していました。
大学では、名門・帝京大学空手道部に所属。
入学早々、日本代表メンバーに選出され、1年生で全日本学生選手権の決勝に進出します。
2012年には東アジア選手権で優勝、さらに世界学生選手権では準優勝(2位)と、国際大会でも頭角を現しました(https://www.joc.or.jp/athletes/uekusaayumi/index.html)。
一方で、強豪揃いのチームに身を置くなかで、当初は思うように結果を出せず、「空手を辞めたい」と悩んだ時期もあったそうです。
その際、恩師からの「仕事も探してやるから、スジだけは通せ」という言葉が心に響き、もう一度奮起。
「あと一週間だけ頑張ろう」と自分に言い聞かせながら努力を重ねた結果、再び空手を”楽しい”と思えるようになったと語っています(https://goetheweb.jp/person/article/20251029-ayumi-uekusa-1)。
帝京大学時代は、勝負への意識と人としての強さの両方を学んだ時期。
ここで得た経験が、その後の全日本選手権4連覇、そして東京オリンピック代表につながっていきました。
(出典:https://www.joc.or.jp/athletes/uekusaayumi/index.html/https://goetheweb.jp/person/article/20251029-ayumi-uekusa-1)
植草歩のプロフィールや経歴
植草歩さんが空手を始めたのは、小学3年生のとき。
幼なじみに誘われて近所の道場を訪れたのがきっかけでした。
突きや蹴りがミットに当たる「パーン!」という音が気持ちよくて、「もっと上手くなりたい」と夢中になったそうです。
当時から身長が高く、すでに160cmを超えていたため、男子相手でも堂々と戦っていたというエピソードもあります。
小学生の全国大会で3位に入賞し、中学・高校・大学と一貫して全国レベルの舞台で活躍。
特に高校時代には国体優勝・インターハイ団体優勝を果たし、帝京大学進学後には東アジア選手権優勝・世界学生2位という華々しい成績を収めました。
生年月日:1992年7月25日
出身地:千葉県
血液型:B型
身長:168cm
体重:66kg
所属:日本航空
その後、社会人としても国内外で快進撃を続け、2015年に全日本選手権で初優勝。
2018年までの4連覇を達成し、名実ともに日本女子空手のエースとなりました。
2018年からは日本航空(JAL)所属となり、企業アスリートとして活動。
東京2020オリンピックでは女子組手61kg超級の日本代表に選出され、7位入賞という結果を残しました(https://www.jkf.ne.jp/wp-content/themes/jkf-child/document/tokyo2020-jp/chronology_f61o_uekusa.pdf)。
ただ、その道のりは決して平坦ではありません。
学生時代には思うように結果が出ず、「もう空手をやめたい」と悩んだことも。
それでも、恩師や仲間の支えで「あと一週間だけ頑張ろう」と自分に言い聞かせ続け、気づけば世界を舞台に戦う選手へと成長していました。
そして2024年9月、現役引退を発表。
その後は、ホリプロ所属のモデル・タレントとしてメディア活動を始める一方、母校・日体大柏高校の空手部監督にも就任し、次世代育成にも力を注いでいます。
最近ではファッション誌「ラ・ファーファ」のモデルとしても登場し、SNSではトレーニングや美容、日常の素顔も発信。
“強くて、美しい空手家”という新たな生き方を体現しているのです。
(出典:https://goetheweb.jp/person/article/20251029-ayumi-uekusa-1/https://goetheweb.jp/person/article/20251031-ayumi-uekusa-3/https://www.instagram.com/ayayumin0725/)
植草歩の所属
植草歩さんは、現在日本航空(JAL)に所属しています。
JALの企業アスリートとして、2018年から同社の支援を受けながら競技活動を続けてきました。
社会人選手としての立場を確立し、国際大会への出場やスポンサー活動、社会貢献イベントなどにも積極的に参加しています。
それ以前は、高栄警備保障株式会社に在籍していました。
当時は選手としての活動だけでなく、社内で社長秘書を兼任していた時期もあり、仕事と競技の両立を経験したといいます。
この経験が「自分を支えてくれる環境のありがたさ」を実感するきっかけになったと、後のインタビューで語っていました(https://number.bunshun.jp/articles/-/863815)。
また、2018年1月には芸能事務所ホリプロにも所属。
スポーツ文化事業部の一員として、講演やテレビ出演、雑誌インタビューなど、空手の普及や女性アスリートのキャリア支援にも関わるようになりました。
アスリートとしての視点を活かしながら、社会的な発信力を広げていった時期でもあります。
そして2024年9月の現役引退後は、JALおよびホリプロのサポートを受けつつ、新たにモデル・指導者としての活動を本格化。
2025年には、母校である日体大柏高校の空手部監督に就任し、後輩たちの育成にも携わっています。
競技者から企業アスリート、そして指導者へ——。
植草歩さんの所属遍歴は、単なる移籍の歴史ではなく、「空手を通して社会に貢献する」という信念の軌跡そのものといえるでしょう。
(出典:https://www.joc.or.jp/athletes/uekusaayumi/index.html/https://goetheweb.jp/person/article/20251031-ayumi-uekusa-3/https://number.bunshun.jp/articles/-/863815)
植草歩の流派
植草歩さんの流派は、現在松濤館流(しょうとうかんりゅう)です。
松濤館流は、空手の四大流派の中でも最も普及している伝統的な流派で、正確な基本動作とキレのある技を重視するスタイルとして知られています。
植草歩さんの安定した構えや、力強くもスピード感のある組手スタイルは、この松濤館流の特徴を色濃く反映しています。
ただし、植草さんが最初から松濤館流を学んでいたわけではありません。
幼少期には、同じく四大流派の一つである剛柔流(ごうじゅうりゅう)の道場で基本を学びました。
剛柔流は、柔らかさと力強さのバランスを重視する流派であり、この時期の経験が、のちに植草さんが多彩な技を繰り出せる基礎となったといわれています。
大学進学後、帝京大学の空手道部では松濤館流に転向。
剛柔流で培った身体の柔軟性に、松濤館流の直線的で鋭い技術が融合したことで、より完成度の高いスタイルを確立していきました。
結果として、国内外の大会で安定した戦績を残し、世界的な組手選手へと成長を遂げたのです。
さらに2018年12月には、全日本空手道連盟より公認五段を取得。
同年にはプレミアリーグ年間王者にも輝き、技術・実績の両面で”女子組手の頂点”として名を残しました。
剛柔流の粘りと松濤館流の速さ——。
二つの流派を極めた植草歩さんの空手には、努力の積み重ねと柔軟な発想力が生きています。
(出典:https://karatejournal.net/植草歩/https://www.jkf.ne.jp/wp-content/themes/jkf-child/document/tokyo2020-jp/chronology_f61o_uekusa.pdf/https://myfuna.net/archives/townnews/231104)
植草歩と香川監督の関係はどうなった?
植草歩さんは、大学時代に帝京大学空手道部の師範・香川政夫さんと出会いました。
香川さんは日本空手界を代表する指導者のひとりで、多くのトップ選手を育てた名監督として知られています。
植草さんにとっても、学生時代から社会人にかけて長く指導を受けた恩師的存在でした。
しかし、2021年3月、香川監督に対するパワハラ問題が報じられます。
報道によると、2020年前後にかけて植草さんの尊厳を傷つけるような言動があったとされ、全日本空手道連盟が調査を実施しました。
同年4月、香川監督はこの件を受けて辞任を発表(https://news.yahoo.co.jp/articles/e140a41d5fd6d56a0904c2eaf23ef25729b43f1e)。
一方で連盟側の調査結果では「パワハラとは断定できない」とされ、事実関係の認識には食い違いも残りました。
当時、植草さんはSNSなどで一度だけ心境を述べた後、以降は沈黙を貫いています。
彼女にとってこの出来事は、長年支えてくれた指導者との決別であり、精神的にも大きな転機となりました。
その後、2024年の現役引退を経て、植草さんは指導者の立場へ。
2025年には母校・日体大柏高校の監督に就任し、若い選手たちと向き合う日々を送っています。
その中で「選手が安心して成長できる環境をつくりたい」と語っており、過去の経験を糧に、次世代の育成やパワハラ防止の意識改革にも取り組んでいるのです。
香川監督との関係は現在も距離を置いたままですが、植草歩さんは「過去に学び、前へ進む」という姿勢を貫いています。
彼女のまっすぐな生き方が、多くのアスリートに勇気を与えているのではないでしょうか。
(出典:https://goetheweb.jp/person/article/20251029-ayumi-uekusa-1/https://goetheweb.jp/person/article/20251031-ayumi-uekusa-3/https://news.yahoo.co.jp/articles/e140a41d5fd6d56a0904c2eaf23ef25729b43f1e)
まとめ
「空手を辞めたい」と思うほど苦しんだ時期を乗り越え、世界の舞台で戦い抜いた植草歩さん。
学生時代から積み重ねてきた努力は、東京オリンピックという夢の舞台にたどり着き、そして次のステージへと続いています。
現役を引退した今も、植草さんの歩みは止まりません。
母校・日体大柏高校の監督として後輩を指導し、同時にホリプロ所属のモデルとしてメディアにも登場。
ファッション誌やSNSを通じて、強くしなやかに生きる女性の姿を発信し続けています。
空手家としての華々しい実績の裏には、何度も壁にぶつかりながらも「あと一歩、頑張ってみよう」と自分を信じてきた植草さんの粘り強さがあります。
その姿勢は、今や”戦うアスリート”の枠を超え、多くの人に勇気を与える生き方そのもの。
これからも指導者・表現者として、植草歩さんがどんな未来を描いていくのか、目が離せませんね。


