中村勘九郎さんといえば、歌舞伎界の名門「中村屋」を受け継ぐ人気俳優のひとり。
舞台だけでなくドラマや映画でも活躍の場を広げていますが、どのような学校に通い、どんな学生時代を過ごしてきたのか気になる方も多いのではないでしょうか。
名門芸能一家の長男として生まれながらも、自分の足で歌舞伎の道を歩み続けてきた中村勘九郎さん。
その背景には、どんな学歴や環境があったのか──。
さらに、性格や本名、所属事務所、そして気になる年収事情まで、幅広く知りたくなるポイントがたくさんあります。
この記事では、そんな中村勘九郎さんにまつわるプロフィールを整理しながら、等身大の魅力にも触れていきます。
中村勘九郎の学歴
中村勘九郎さんは、歌舞伎の名門・中村屋に生まれたサラブレッドとして、幼少期から芸の世界に身を置いてきました。
その一方で、学業についても一定の教育環境のもとでしっかりと学んできた人物です。
通っていたのは、芸能人の子息も多く在籍することで知られる私立の名門校が中心で、本人の進路選択には「歌舞伎との両立」が常に前提にあったことがうかがえます。
小学校から中学・高校までは青山学院のエスカレーター式の環境で学び、その後、芸能活動との両立を図るため堀越高校に転校。
さらに大学では社会学を学びながらも、歌舞伎の世界で多忙な日々を送っていました。
ここでは、そんな中村勘九郎さんの学生時代をたどりながら、学歴や学生時代のエピソード、周囲との関係などを詳しく見ていきます。
中村勘九郎の出身小学校
中村勘九郎さんは、青山学院初等部出身です。
芸能人や文化人の子息が多く通うことで知られており、伝統ある教育と自由な校風が魅力とされています。
勘九郎さんはこの小学校時代、制服の半ズボンについて「低学年のうちは気にならなかったが、高学年になると少し恥ずかしく感じた」と語っていたこともあるそうです。
歌舞伎一家に生まれ育った勘九郎さんにとって、小学校時代からすでに公の場に立つ機会が多く、学校生活と芸能活動を両立する環境は自然なものでした。
中村勘九郎の出身中学
小学校卒業後は、青山学院中等部に進学しました。
青山学院中等部の偏差値は72と非常に高く、外部からの受験生も多く集まるため、学力レベルの高い生徒たちとともに切磋琢磨する日々だったようです。
勘九郎さんは後年のインタビューで、「外部から入ってくる優秀な同級生を見て、勉強に焦りを感じたこともあった」と明かしており、芸能活動を続けながらも学業に真剣に取り組んでいた姿がうかがえます。
この時期も歌舞伎の修業と並行して過ごしており、子役としての出演や舞台経験も重ねていました。
中村勘九郎の出身高校
中学校卒業後は、青山学院高等部に進学しました。
こちらも偏差値72と全国的に高水準の高校で、エスカレーター式の内部進学とはいえ、厳しい学業環境の中で日々を送っていたことが想像されます。
しかし、次第に歌舞伎やテレビなどの芸能活動が本格化する中で、勘九郎さんは堀越高等学校へ転校することを選択します。
堀越高校では、芸能活動を認めている「トレイトコース」に在籍し、より柔軟な学習スタイルで学業を継続していました。
堀越高校時代の同級生には、女優の安達祐実さんや俳優・ミュージシャンの金子ノブアキさんもおり、芸能界の次世代を担う若者たちとの交流があったことも注目されています。
堀越高校トレイトコースの偏差値はおよそ37前後とされ、学力よりも個々の芸能活動を尊重するスタイルが特徴です。
中村勘九郎の出身大学
高校卒業後は、東洋大学社会学部に進学しました。
東洋大学社会学部の偏差値は、およそ50〜53程度とされています。
社会学部では、現代社会の構造や人間関係、文化・メディアなどについて幅広く学ぶことができ、芸能活動との親和性も高い学問分野です。
しかし、大学在学中も舞台やテレビ出演が絶えず続き、さらに伝統芸能の修業や地方公演、海外研修なども重なったことから、最終的には大学を中退することとなりました。
中退の時期や具体的な理由については公にはされていませんが、歌舞伎役者としての責務を優先した結果であると考えられます。
こうした進学歴を見ると、勘九郎さんが芸の道を極めながらも、常に学びの姿勢を持ち続けてきたことが伝わってきます。
特に学歴にとらわれることなく、自らの進むべき道を早い段階から明確に見据えていた姿勢は、伝統芸能の継承者としての覚悟を物語っています。
中村勘九郎のプロフィールや経歴
中村勘九郎、8歳男女の二役に挑戦する意気込みとは スペクタクルリーディング『バイオーム』インタビュー#バイオーム #中村勘九郎
— SPICE[舞台情報メディア]／e＋ (@spice_stage) May 20, 2022
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名前：中村勘九郎
生年月日：1981年10月31日
出身地：東京都
血液型：O型
身長：174cm
所属事務所：ファーンウッド
中村勘九郎さんは、1986年1月、歌舞伎座『盛綱陣屋』の小三郎役で初お目見得を果たしました。
翌1987年には『門出二人桃太郎』にて兄の桃太郎役を演じ、二代目中村勘太郎を襲名し、わずか5歳で正式な初舞台に立っています。
歌舞伎界の名門・中村屋の後継者として幼い頃から注目を集め、舞台経験を積みながら着実に役者としての基盤を築いてきました。
2012年2月、新橋演舞場で父・十八代目中村勘三郎さんの名跡を継ぎ、六代目「中村勘九郎」を襲名。
この襲名披露公演は全国を巡る大規模なもので、彼にとって役者人生の大きな節目となりました。
勘九郎という大名跡には、伝統を継承する重責と、革新への期待が同時に託されており、その後も歌舞伎界の中核を担う存在として数多くの大舞台に立ち続けています。
舞台以外にも映像作品での活躍が目立っており、2001年には映画『ターン』での演技が評価され、第11回日本映画批評家大賞 新人賞を受賞。
2003年には真山青果賞 新人賞、2009年には読売演劇大賞 杉村春子賞を受賞するなど、多方面で演技力を認められてきました。
そして同年9月には、重要無形文化財（総合認定／第十二次）保持者に認定され、伝統歌舞伎保存会の正式な会員として文化財継承の担い手となります。
2019年にはNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』で、阿部サダヲさんとのW主演という形で金栗四三役を熱演。
明治から昭和にかけての激動期を駆け抜けた日本人ランナーを演じ、多くの視聴者に強い印象を残しました。
歌舞伎で培われた身体表現や発声技術が、テレビドラマの中でも生かされた好例といえるでしょう。
近年も精力的に舞台活動を続けており、2024年には歌舞伎座『八月納涼歌舞伎』で『梅雨小袖昔八丈』に出演。
また、同年の「歌舞伎町大歌舞伎」では、東急歌舞伎町タワー内のTHEATER MILANO-Zaで現代的な演出を取り入れた舞台に挑戦し、これまで歌舞伎に触れてこなかった層へのアプローチにも力を入れています。
2025年2月には「猿若祭二月大歌舞伎」に出演し、400年の歴史を持つ歌舞伎発祥の祭典に参加。
さらに5月からは中村七之助さんと共に「新緑歌舞伎特別公演2025」と題した全国巡業を展開。初心者にも楽しめる演目やトークコーナーも交えながら、各地での歌舞伎普及に取り組んでいます。
秋には「錦秋歌舞伎特別公演2025」も予定されており、息の長い全国公演の継続が話題となっています。
このように中村勘九郎さんは、古典芸能の正統な継承者としての役割を果たしながら、新たな挑戦にも果敢に取り組む姿勢を貫いています。
世代やジャンルを超えて歌舞伎の魅力を伝える存在として、今後も多方面からの注目が集まり続けることでしょう。
中村勘九郎の本名
中村勘九郎さんの本名は、「波野 雅行（なみの まさゆき）」さんです。
「波野」という姓は、父である十八代目中村勘三郎さんの本名「波野哲明」さんから受け継いだもので、中村屋一門の本名として知られています。
なお、「波野」という名字は全国的にも珍しく、特に歌舞伎界以外で見かけることはあまり多くありません。
本名の「雅行」という名前の由来について、公式な発言やインタビューなどで明かされた情報はこれまでのところ確認されていません。
しかし、漢字に含まれる「雅」は“上品・美しい”といった意味を持ち、「行」には“まっすぐ進む”“修める”という意味があることから、「品格を持って芸道を歩んでほしい」というご家族の思いが込められている可能性も考えられます。
中村屋一門では、本名と芸名を使い分ける文化が根付いており、舞台に立つ際は当然「中村勘九郎」として名乗りますが、公式資料やプロフィールなどで本名が記載される機会も少なくありません。
とくに、映画やテレビドラマなど歌舞伎以外の出演歴がある場合、クレジットや受賞歴で「波野雅行」の名が使われることもあります。
このように、歌舞伎の名跡とは異なる“もう一つの名前”を持つことは、伝統芸能に根ざす芸名制度の特徴でもあり、中村勘九郎さんの背景をより深く理解する手がかりとなる要素です。
中村勘九郎の性格
中村勘九郎さんは、舞台上での堂々たる立ち居振る舞いとは対照的に、普段はとても誠実で真面目な人柄の持ち主として知られています。
ただ几帳面なだけではなく、明るくユーモアに富んだ一面もあり、共演者やスタッフとの現場では和やかな空気をつくるムードメーカー的な存在でもあります。
若い後輩からも「話しかけやすい先輩」として慕われており、実際にテレビのバラエティ番組などでもその親しみやすさが伝わる場面が多く見られます。
たとえば、2019年のNHK大河ドラマ『いだてん』撮影時には、主演の阿部サダヲさんとの距離感の近さや、座組全体の雰囲気を和ませるような気遣いが話題になりました。
インタビューでは、「現場ではピリピリしないようにしている」「舞台では緊張感も必要だが、リラックスしているほうがいい芝居ができると思う」と語っており、周囲への配慮がにじむ発言も印象的です。
一方で、伝統芸能の世界に生きる者としての厳しさと覚悟も併せ持っており、稽古には誰よりも熱心に取り組むタイプ。
2005年頃、父・中村勘三郎さんの指導を受けていた時代には「怒られてばかりだった」と振り返るインタビューもありましたが、それをバネにして技芸を磨き続けてきた背景があります。
現在は自身が中村屋の中心的存在として若手を導く立場にあり、時には厳しく、しかし常に温かく接する姿勢が周囲から高く評価されています。
また、2024年の「歌舞伎町大歌舞伎」や「新緑歌舞伎特別公演」などでは、初心者にも歌舞伎の魅力を伝えようとする丁寧なナレーションやトークを担当し、観客との距離を縮める工夫にも積極的。
こうした一連の姿勢からは、勘九郎さんの「楽しさと伝統の共存を大切にしたい」という信念が垣間見えます。
このように、中村勘九郎さんの性格は、一言で言えば“真面目で優しくて気さく、だけど芯のある人”。
人を楽しませることに全力を注ぎながらも、歌舞伎という文化に対する真摯な姿勢を常に持ち続けている点こそ、彼が多くの人から愛される理由なのかもしれません。
中村勘九郎の所属事務所
中村勘九郎さんが所属している事務所は、「ファーンウッド（Furnwood Office）」です。
この事務所は、歌舞伎俳優としての出演管理にとどまらず、映画・テレビ・イベントなど幅広い芸能活動のマネジメントを手がけており、中村屋一門の公演運営や広報にも深く関わっています。
ファーンウッドには、弟である中村七之助さん、長男の中村勘太郎さん、次男の中村長三郎さんも所属しており、まさに「中村屋の中枢」となる芸能一家が一体となって活動を展開しています。
事務所の公式サイトでは、出演情報や舞台スケジュール、チケット案内なども随時発信されており、ファンと舞台との距離を縮める役割も担っています。
なお、歌舞伎俳優の多くは個人事務所や家族単位の体制で活動しているケースが多い中、ファーンウッドのように俳優と制作サイドが密接に連携するスタイルは珍しく、現代的なマネジメントの形としても注目されています。
公演プロデュースやイベント企画なども事務所主導で行われることが多く、中村勘九郎さんの活動の幅広さは、こうした組織体制の支えによって成立している部分も大きいと言えるでしょう。
中村勘九郎の年収
中村勘九郎さんの年収は、公式には公表されていません。
ただし、その活動実績や出演本数、伝統芸能という分野の特性を踏まえると、かなりの高収入であることが推測されます。
主な収入源は、歌舞伎の舞台出演料を中心に、テレビドラマや映画、CMなど映像分野でのギャラ、地方公演・巡業の報酬、関連商品の印税やイベント出演など多岐にわたります。
特に歌舞伎役者としては「座元」としての立場も持ち、興行主としての配分収入が発生するケースもあるため、単なる出演者以上の収益構造が存在します。
2024年の「歌舞伎町大歌舞伎」や2025年の「新緑歌舞伎特別公演」など、大規模な巡業や話題性の高い企画公演を次々と成功させており、メディア露出の頻度も高いことから、収入は安定かつ右肩上がりと見る向きもあります。
また、代々続く中村屋の中心としての立場もあり、伝統芸能における「家」のブランドや文化資産も大きな価値を持ちます。
たとえば、チケット売上の配分や関連グッズ、映像作品・ドキュメンタリーの監修料など、収益の幅が広いことも特徴です。
業界関係者の推定や過去の報道では、著名な歌舞伎俳優クラスの年収は数千万円から1億円以上になるケースもあるとされており、中村勘九郎さんもその水準に達している可能性は高いと考えられています。
とくに映像と舞台の両軸で活躍している点や、複数の公演を主催・座長として牽引している点を考慮すれば、単年でも数千万円台後半から億に届くレンジの収入があると見られても不自然ではありません。
もちろん年によって出演本数や巡業回数による変動はあると考えられますが、安定した基盤と幅広い活動内容を持つ中村勘九郎さんは、現代の歌舞伎界においてもトップクラスの経済的成功を収めている人物の一人といえるでしょう。
まとめ
中村勘九郎さんは、名門・中村屋の家に生まれながらも、幼い頃から自らの意思で歌舞伎の道を歩み、学業や芸能活動との両立を重ねながら着実にキャリアを築いてきました。
真面目でユーモアもある性格は、共演者やファンの間でも広く親しまれており、舞台だけでなくテレビや映画でも活躍の場を広げています。
出身校や本名、所属事務所、年収に関する情報からは、伝統を守りながらも現代的な感覚を取り入れて活動を続ける姿が伝わってきました。
こうした柔軟さと誠実さが、多くの支持を集めている理由なのかもしれません。
今後も伝統芸能の中心人物として、幅広い世代に歌舞伎の魅力を届けてくれることが期待されます。
この記事をきっかけに、興味を持たれた方は、ぜひ勘九郎さんの出演する舞台や作品にも触れてみてください。