日本映画界を象徴する存在として長く第一線に立ち続けてきた吉永小百合さんは、数多くの作品でお母さん役を演じ、その優しさに心を動かされた方も多いでしょう。
ところが実生活では子供を持たない人生を歩んでおり、その背景には結婚のタイミングや仕事への強い情熱、さらには当時の社会的な価値観も影響していたと語られています。
一方で「本当は子供を望んでいたのではないか」「今になって後悔しているのでは」という声がたびたび話題にのぼるのも事実です。
女優として輝きを放ちながら歩んできた軌跡の中で、吉永小百合さんが大切にしてきた思いや選択にはどんな意味が込められているのか――知りたい気持ちを誘うテーマです。
吉永小百合には子供がいない
日本を代表する名女優・吉永小百合さんは、1973年に元フジテレビのプロデューサー・岡田太郎さんと結婚しました。
当時28歳だった吉永さんは、すでに映画やドラマで大活躍しており、トップ女優としての地位を確立していました。
そんな彼女の結婚は大きな話題となりましたが、二人の間に子供は生まれませんでした。
吉永小百合💑岡田太郎夫妻 pic.twitter.com/3oUqnsiS4Z
— らうおう2 (@am_kydi) February 18, 2018
岡田太郎さんは2024年に亡くなるまでの50年以上にわたり、吉永さんと夫婦として支え合ってきました。
おしどり夫婦として知られ、公の場でも吉永さんは「とても優しい人」と夫への愛情を語っています。
しかし、二人が子供を持たなかった理由については、これまでほとんど公言されていません。
一部では「吉永小百合さんが女優業に専念するため」「子供を持たないという選択をした」「何らかの事情で授からなかったのでは？」といったさまざまな憶測が飛び交っています。
吉永さんは多くの作品で母親役を演じてきましたが、実生活では母になることはありませんでした。
また、夫・岡田太郎さんは吉永さんより15歳年上だったこともあり、年齢差が子供を持たなかった一因ではないかとも言われています。
さらに、当時の芸能界では、女性が結婚や出産をするとキャリアに影響が出ることも珍しくなく、トップ女優としての地位を守るために子供を持たなかった可能性も考えられます。
では、吉永小百合さん自身はこの選択についてどのように感じているのでしょうか？
後悔の念はあるのでしょうか？次の章では、彼女の発言やインタビューをもとに、その真相を探っていきます。
吉永小百合が子供産まない理由があった
『こんにちは、母さん』映画館にて
— 名無し (@anonymous_1_8_4) September 6, 2023
「山田洋次×吉永小百合なんて一体いつの映画だよ、もう令和だぞ」などと毒づきながら暖簾をくぐったその先で出されたのは、過去の山田作品にはない母親像と吉永小百合の愛らしい姿だった。現代社会への皮肉や説教を込めつつ、優しく仕上がった味わいに心をほだされる pic.twitter.com/nqboARmpWH
吉永小百合さんは、結婚前後から「子供は作らない」と宣言していました。
子供が嫌いというわけではないそうですが、自分の産まないという選択をしたのはなぜなのか、その理由について調べてみました。
吉永小百合が子供を産まない理由①女優業を続けていくため
子供を産まなかった理由1つ目は「女優業のため」です。
吉永小百合さんはデビューから多くの作品に出演していますが、特に人気が高かった昭和時代の女優は「子供が出来たら終わり(仕事を続けられない)」と言われていました。
今の時代よりも結婚・出産後に女性が仕事を続けるというのが少なかったからです。
そのため周囲への理解も少なく、吉永小百合さんは「もし子供が熱を出したりしたら、仕事を休めるだろうか。どっちを取るんだろうって、すごく大変な選択だと思うんですよね」と明かしていました。
吉永小百合さんは子供をつくらなかったことによって仕事に集中し、今も女優業を続けられています。
吉永小百合が子供を産まない理由②責任が持てない
子供を産まなかった理由2つ目は「責任が持てないから」です。
子供を育てるのは自分の思い通りにいくことばかりではなく、時には「親の責任」と言われることもあります。
子育てには正解がないといわれているからこそ、子供をきちんと育てていく自信が持てない方は少なくありません。
吉永小百合さんも自分の子を育てるとなるとその責任が重すぎて、産まないという選択に至ったようです。
吉永小百合が子供を産まない理由③家族との関係
子供を産まなかった理由3つ目は「家族との関係」です。
吉永小百合さんは小学6年生の時にデビューし、一気に人気女優になりました。
それまでの家庭環境は決して裕福とは言えず、吉永小百合さんが一家の大黒柱になったそうです。
そして吉永小百合さんのお母さんは「人間である前に女優であれ」と女優・吉永小百合さんに依存し、度を超えた束縛が吉永小百合さんを苦しめました。
家族に不信感を抱く様になった吉永小百合さんは、「両親との関係が良くないから、その血を引いていると思うと…」と自分の子に同じような苦しい思いをさせたくないという気持ちがあったようです。
吉永小百合が子供を産まない理由④旦那さんとの関係
子供を産まなかった理由4つ目は「旦那さんとの関係」です。
吉永小百合さんは、岡田太郎さんと「子供で結びつく夫婦関係にはなりたくない」という思いがありました。
子供を持つと夫婦はどうしても「パパとママ」という意識が強くなります。
教育のことで意見の食い違いが起こることもあり、「子供がいるから離婚はしない」という家庭もあります。
吉永小百合さんは子供を持たなかったからこそ、岡田太郎さんとずっと「夫婦」だけの関係で、ふたりの時間を楽しむことが出来たようです。
実は子供を産まなかったことを後悔している？
吉永小百合さんは、自らの意思で「子供を持たない」という人生を選びました。
しかし、過去のインタビューでは「もし死ぬ前に1つ後悔するとしたら、子供を産まなかったことかもしれない」と語ったことがあるそうです。
この言葉からは、長年トップ女優として活躍する道を選んだ一方で、母になる人生についても思いを巡らせたことがうかがえます。
吉永さんは、映画やドラマで数多くの母親役を演じてきました。
スクリーンの中で母として子供を愛し、支える役柄を演じるうちに、「もし本当に自分に子供がいたらどんな人生だったのだろう？」と考えたこともあったのかもしれません。
実際、彼女は子供嫌いというわけではなく、周囲の子供たちに対しても優しく接する姿がたびたび目撃されています。
また、吉永さんは自身の生き方について「仕事にすべてを捧げてきた」という発言をしています。
彼女はデビュー以来、映画やドラマに専念し、休むことなく第一線を走り続けてきました。
その中で、子育てとの両立が難しいと判断した可能性もあります。
当時の芸能界では、女優が結婚や出産をするとキャリアに大きな影響を及ぼすことも珍しくなく、吉永さんもそうした状況を考慮したのかもしれません。
しかし、彼女が本当に「後悔している」と断言できるかは分かりません。
長年の結婚生活で夫・岡田太郎さんと強い絆を築き、仕事を通じて多くの人々と関わり、豊かな人生を歩んできたことも事実です。
もしも子供がいたら違う人生になっていたかもしれませんが、その選択をしたからこそ、今の吉永小百合さんがいるとも言えるでしょう。
彼女の発言には、過去を振り返る中での率直な気持ちが込められていたのかもしれません。
しかし、後悔の念があったとしても、それ以上に自分の選んだ人生に誇りを持っているのではないでしょうか。
まとめ
吉永小百合さんは、結婚後もあえて子供を持たない選択をし、女優という道に全力を注いできました。
その背景には、作品に向ける情熱や当時の社会的な価値観、夫婦としての在り方などが重なっていたと考えられます。
一方で、多くの映画で母親役を演じてきたことで、「役の中の子供たち」と心を通わせ、観客にとっても印象的な母の姿を残してきました。
過去の言葉には「子供を産まなかったことが後悔になるかもしれない」という率直な思いもにじみますが、それでも女優として積み上げた作品群や夫婦で過ごした時間への満足感も伝わってきます。
人生に唯一の正解はなく、吉永さんの歩みは選んだ道を信じて貫いたひとつの形なのでしょう。
これからもスクリーンを通じて、多彩な人生を映し出してくれる姿に期待が高まります。
