「松本幸四郎さんって、あの松たか子さんのお兄さんなの?」——そんな声がSNSなどでもよく聞かれます。
実は、松本幸四郎さんの家系は歌舞伎界の名門・高麗屋を中心に、俳優・女優・舞踊家など多彩な才能が集う芸能一家として知られています。
父は名優・松本白鸚さん、妹は国民的女優の松たか子さん、そして姉の松本紀保さんも舞台を中心に活躍。
母・藤間紀子さんも伝統芸能の世界に深く関わっており、一家のルーツには日本文化の粋が詰まっています。
華やかな表舞台の裏にある、家族それぞれの歩みや絆をたどると、松本幸四郎さんという人物の奥行きが見えてきます。
そんな魅力あふれる家系に迫ります。
松本幸四郎の家系図がすごい!
ネット上では、「十代目松本幸四郎さんの家系図がすごすぎる」と注目が集まっています。
歌舞伎界において代々受け継がれてきた名門の血筋はもちろん、現代のエンタメ界でも広く知られる親族たちの活躍ぶりが際立っています。
十代目松本幸四郎さんの父親は、言わずと知れた二代目松本白鸚さん(旧・九代目松本幸四郎)であり、昭和から平成にかけて歌舞伎と現代劇の両輪で圧倒的な存在感を放ってきた人物です。
また、母親は女優・藤間紀子さんで、舞踊家としての家系も色濃く受け継がれています。
兄弟姉妹も芸能界で高い評価を受けており、姉は舞踊家でエッセイストとしても活動している松本紀保さん。
そして妹は、女優としてテレビドラマ・舞台・映画で活躍する松たか子さんです。
とりわけ松たか子さんは、紅白歌合戦の司会を務めるなど幅広い世代に知られる存在であり、家族の中でも特に一般層への認知度が高いと言えるでしょう。
また、松本家は歌舞伎界の名門・高麗屋(こうらいや)に連なる血筋で、代々「幸四郎」「白鸚」「染五郎」といった大名跡を襲名してきました。
2023年現在、十代目松本幸四郎さんの長男である八代目市川染五郎さん(2005年生まれ)もすでに舞台に立ち、若くして将来の名跡継承を期待されています。
このように、松本幸四郎さんを中心とする家系は、代々にわたり日本の伝統芸能を支えると同時に、現代の芸能文化にも多大な影響を与えていることがわかります。
家系図として見たとき、この一族の影響力は芸能・伝統芸能の枠を超え、日本の文化そのものの継承と革新を象徴している存在だと言っても過言ではありません。
松本幸四郎の妹は松たか子!
松たか子さんがフジテレビ系 4月期新火9ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」出演
— 五軒町かばん本舗 (@gokenchokaban) March 5, 2021
演じるのはバツ3子持ちの女社長
奥渋谷を舞台に岡田将生さん角田晃広さん松田龍平さんが演じる3人の元夫達に振り回され日々奮闘するたまらなく愛おしいロマンティックコメディ
放送をお楽しみに!
パン祭りは4/31まで pic.twitter.com/cd3HDFrYni
松本幸四郎さんの妹は、国民的女優として知られる松たか子さんです。
1993年、歌舞伎座での『人情噺文七元結』にて舞台デビューを果たし、続く1994年にはNHK大河ドラマ『花の乱』でテレビ初出演。
1996年の『ロングバケーション』や1997年の『ラブジェネレーション』、2001年の『HERO』などの人気ドラマを通じて、若くして高い演技力と存在感を示しました。
1997年には歌手としても活動を開始し、独特の透明感ある歌声で音楽ファンからも支持を集めます。
とくに2014年のディズニー映画『アナと雪の女王』では、主人公エルサの日本語吹き替えと劇中歌「レット・イット・ゴー(ありのままで)」の歌唱を担当し、社会現象ともいえる大ヒットを記録しました。
同曲は配信100万ダウンロードを突破し、日本レコード協会から「ミリオン認定」も受けています。
私生活では、2007年にギタリストで音楽プロデューサーの佐橋佳幸さんと結婚。
芸能一家として注目される中でも、プライベートを大切にしながらキャリアを積み重ね、2015年には第一子となる女児を出産しています。
また、2023年にはNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演するなど、近年も第一線での活躍が続いています。
歌舞伎界を代表する名門・高麗屋に生まれながらも、松たか子さんは舞台・映像・音楽の各分野で独自の存在感を放ち、多くの人に愛される女優へと成長を遂げてきました。
松たか子の家系図がすごい!本名は?父親と母親や兄と姉についても
松本幸四郎の父親は松本白鸚
【会見レポート】「十月大歌舞伎」出演の松本白鸚が意気込み「心は負けるもんかという気持ち」https://t.co/QAycJel23w pic.twitter.com/QzxqKo3iQR
— ステージナタリー (@stage_natalie) September 13, 2020
松本幸四郎さんの父親は、歌舞伎界の重鎮として知られる二代目松本白鸚(まつもと・はくおう)さんです。
1942年8月、五代目市川染五郎(のちの初代松本白鸚)さんの長男として誕生し、幼い頃から歌舞伎の世界に身を置いてきました。
1946年5月には、東京劇場で上演された『助六』の外郎売の伜役として初舞台を踏み、わずか3歳で二代目松本金太郎を襲名。
その後も着実に修業を重ね、1949年には『ひらかな盛衰記・逆櫓』で六代目市川染五郎を襲名しました。
1981年10月には、歌舞伎座での『勧進帳』弁慶役をはじめとする舞台をもって、九代目松本幸四郎を襲名。
さらに2018年1月、歌舞伎座『壽 初春大歌舞伎』で二代目松本白鸚の大名跡を継ぎ、名実ともに高麗屋の屋台骨としての地位を固めました。
伝統を守りながらも常に挑戦を続ける姿勢は、世代を超えて多くの歌舞伎ファンから支持されています。
一方で、舞台俳優としても多大な実績を残しています。
代表作『ラ・マンチャの男』では、帝国劇場の男性座長として史上最年長となる72歳で主演を務めるという快挙を成し遂げました。
同作は白鸚さんのライフワークとも呼ばれ、2022年には通算上演回数1350回を超え、ひとりの俳優が単独主演する日本最多上演記録を更新しています(出典:東宝公式サイト)。
また、2019年には「大相撲の継承発展を考える有識者会議」の委員にも選出され、文化的リーダーとしての一面も見せています。
こうした多方面での功績に加え、近年では次世代の指導にも力を注いでおり、長男である十代目松本幸四郎さん、孫の八代目市川染五郎さんへと続く系譜の橋渡し役として、芸の継承と革新の両立に尽力し続けています。
松本幸四郎の姉は松本紀保
松本紀保…ドン・キホーテからの命名、祖父初代白鸚の思い背負う…「ラ・マンチャの男」連載〈3〉 https://t.co/yUuicQlNwU #芸能ニュース #芸能 #ニュース pic.twitter.com/MATuI9TpTs
— スポーツ報知 芸能情報 (@hochi_enta) February 1, 2022
松本幸四郎さんの姉は、女優として舞台を中心に活動する松本紀保(まつもと・きお)さんです。
舞台への関心を持つようになったきっかけは、父・松本白鸚さんの主演舞台『オセロ』公演においてプロンプターを初めて務めた経験でした。
その後、イギリスの演出家デビッド・ルヴォー氏によるワークショップに参加するなど、本格的に演劇への道を志します。
また、父の出演作『アマデウス』や『ラ・マンチャの男』では、演出助手として舞台制作にも携わり、家族との芸術的な関わりを深めてきました。
舞台に加え、テレビドラマにも出演しており、『明日を抱きしめて』や『浅見光彦シリーズ』などで安定感のある演技を見せています。
知名度こそ妹の松たか子さんほどではないものの、古典から現代劇まで幅広いジャンルで評価を受けており、舞台ファンからは根強い支持を集めています。
プライベートでは、2012年6月26日に俳優の川原和久さんと結婚。
川原さんは『相棒』シリーズでのベテラン刑事・伊丹憲一役で知られており、実力派同士の落ち着いた夫婦関係が注目されました。
また、松本紀保さんは俳優業のほかにエッセイ執筆や講演活動も行っており、芸能一家の中で独自の立ち位置を築いています。
演劇の現場を支える目線と、俳優として舞台に立つ両方の視点を持ち合わせている点が、彼女の大きな魅力のひとつです。
松本幸四郎の母親は藤間紀子
藤間紀子:2人暮らしで家事を手伝うように 夫松本白鸚の変化明かす 明日の「徹子の部屋」 pic.twitter.com/3RSNFOzxI5
— . (@gnfjyuu) January 26, 2022
松本幸四郎さんの母親は、実業家であり、芸能一家・高麗屋を支える存在として知られる藤間紀子(ふじま・のりこ)さんです。
1945年に福岡県福岡市で医師の家庭に生まれ、厳格で知的な家庭環境の中で育ちました。
1969年には六代目市川染五郎(後の九代目松本幸四郎/現・二代目松本白鸚)さんと結婚。
結婚後は芸能界の第一線で活躍する夫や子どもたちを陰で支えつつ、自らも家族の活動をマネジメントする立場として重要な役割を果たしてきました。
現在は株式会社松本幸四郎事務所の代表取締役社長を務めており、高麗屋の活動基盤を支える実務面の柱となっています。
歌舞伎界は伝統芸能でありながら、その運営には高度なマネジメントが求められますが、藤間紀子さんは裏方としての才覚を発揮し、興行や広報面でも的確な判断を下してきました。
とくに松たか子さんの芸能活動においては、母親としての立場だけでなく、芸能マネジメントの観点からも一貫して支援してきたことが知られています。
また、1998年には松たか子さんの初主演映画『四月物語』(監督:岩井俊二)に出演したこともあり、家族で一つの作品に携わるという貴重な経験を重ねています。
表舞台に立つことは少ないものの、その存在は松本家にとって不可欠であり、高麗屋三代にわたる芸の継承を支える象徴的な存在と言えるでしょう。
松本幸四郎の叔父は中村吉右衛門
観劇予報を更新しました!: 名作揃いの秋の歌舞伎座『秀山祭九月大歌舞伎』中村吉右衛門インタビュー https://t.co/4LwEIOoZ5m pic.twitter.com/kMPZ837h3k
— 演劇キック (@enkick) August 14, 2016
松本幸四郎さんの叔父は、歌舞伎役者の二代目中村吉右衛門さんです。
二代目中村吉右衛門さんは、1944年に八代目松本幸四郎さんの次男として生まれ、母方の祖父・初代中村吉右衛門さんの養子となり、4歳で中村萬之助を名のり初舞台を踏みました。
1966年に二代目中村吉右衛門を襲名し、1984年と1995年に「眞山青果賞大賞」を受賞したほか、「日本芸術院賞」、「松尾芸能賞大賞」など多くの受賞暦を持っています。
松貫四の名で『再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)』、『巴御前』などの脚本の執筆や、エッセイ、画文集の出版、テレビ出演など幅広く活躍しました。
さらに2011年に人間国宝、2017年に文化功労者となっています。
中村吉右衛門は松本白鸚と確執?
ネット上では、「二代目松本白鸚さんと中村吉右衛門の間に確執があった」と噂されています。
二代目松本白鸚さんと二代目中村吉右衛門さんは実の兄弟です。
二人の母である初代中村吉衛門の娘さんは、八代目中村幸四郎さんに嫁ぎ、「もし男の子が2人生まれたら1人を祖父である中村吉衛門の養子に出す」と約束し、約束通り男の子が2人生まれたため、弟の中村吉衛門さんが、初代吉衛門つまり祖父の養子となりました。
養子に出された中村吉衛門さんは、幼い頃、実の父母と暮らせない悲しみに兄の松本白鸚さんを恨んだという話から、兄弟の確執話が噂されるようになってしまったのです。
ただ松本白鸚さんは中村吉衛門さんが亡くなった際、「別れは何時の刻も悲しいものです。今、とても悲しいです。たった一人の弟ですから」とコメントしていることから、世間が噂している「確執」はなかったようですね。
まとめ
十代目松本幸四郎さんは、歌舞伎の名門・高麗屋に生まれた正統派でありながら、映像作品や現代劇など多彩なジャンルにも挑戦し続ける柔軟な表現者です。
父・松本白鸚さんの偉大な背中を追いながら、妹の松たか子さんや姉の松本紀保さん、そして母・藤間紀子さんの支えのもとで、家族全員がそれぞれの形で芸を紡ぎ続けている姿には、多くの人が心を動かされているのではないでしょうか。
伝統を守りつつも時代と共に歩む松本家の在り方は、まさに現代の芸能一家の理想形とも言えそうです。
今回の記事を通して、松本幸四郎さんの家系の深さや魅力を少しでも感じていただけたなら幸いです。
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