『終幕のロンド』第4話は、鮎川こはるさんの「俊さん…」という一言から始まる静かな衝撃がすべてを包みました。
倒れるこはるさんを見つめる樹(草彅剛さん)、遺品整理を通して自分と向き合う稲葉父(六平直政さん)、そして絵本づくりに苦悩する真琴(中村ゆりさん)。
それぞれの”別れの受け止め方”が丁寧に描かれ、涙の中に確かな温もりを残す回でしたね。
この記事では、第4話の名場面や演出、SNSの反響を交えながら、「悲しみを分かち合う力」というドラマの核心を深掘りしていきます。
衝撃の展開!こはるが倒れた瞬間と「俊さん…」の意味
鮎川こはるさん(風吹ジュンさん)がふっと力を失って崩れ落ちた瞬間、画面から温度が抜けていくようでした。
救急車のサイレン、病院の白い照明、鳥飼樹(草彅剛さん)のこわばった横顔。
台詞が少ないぶん、視聴者は”起きたことの重さ”を自分の言葉で受け止めるしかないんですよね。
「俊さん…」という短い呼びかけは、ただの回想の合図ではなく、人生のどこかでいまも燃え続けている”未完の灯り”を提示します。
過去の恋は、現在の家族への裏切りではなく、その人が確かに生きてきた証拠。
病室の静けさは、こはるさんの長い年月と、言えなかった気持ちをそっと包む布のように見えました。
視聴者の間でも「名前を呼ぶだけで物語が立ち上がる」「胸がつまった」という声が相次ぎ、#終幕のロンド のタイムラインは一時、感情の共有スペースに。
物語上の”俊さん”の正体はまだ明かされませんが、重要なのは正体そのものよりも、こはるさんがその名に寄りかかったこと。
人は別れの際、最後に”自分の核”を確かめるのではないでしょうか。
あの小さな声は、過去ではなく”いまの心”の揺れとして響きました。
(関西テレビ・第4話ストーリー https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/story/04/)
稲葉父の依頼に見る”残された者の苦悩”
稲葉博貴さん(六平直政さん)からの依頼は、遺品整理を「片づけ」ではなく「向き合い」に引き戻しました。
散らばるケーブル、更新されないタスク、開きっぱなしのタブ――息子さんの時間は止まっているのに、部屋の世界はまだ”続いている”。
お父さんがパソコンに触れる手つきはぎこちなくて、それでも乱暴にできない優しさがにじみ出ていました。
SNSでは「マウスをそっと置く指先に泣いた」「強がりと無力感が同居してる」といった感想が増え、あの所作が”家族の祈り”に見えた人は多かったはずです。
生前の意思と遺族の願いがずれることは珍しくありません。
捨てる/残すは二択ではなく、どこで立ち止まり、何を手渡すかの編集作業。
鳥飼樹がやっているのは、モノの移動じゃなく”思いの位置”を整える仕事なんですよね。
野菜を送っていたエピソードも刺さりました。
忙しさに飲み込まれながらも、親はつい日常の形で愛情を送ってしまう。
受け取る側は「いまは食べられない」と受け止めきれない。
愛情のタイミングがすれ違う痛みこそが”遺品”の正体かもしれません。
片づけのあとに残る静けさは、喪失ではなく”次の会話”の準備に感じられました。
(フジテレビ 作品情報 https://www.fujitv.co.jp/b_hp/shumaku-rondo/)
真琴の絵本制作が象徴する”グリーフケア”の核心
御厨真琴さん(中村ゆりさん)の絵本づくりは、悲しみを”触れられる形”にしていく過程でした。
言葉を選べない沈黙、スケッチを丸めて捨てる小さな音、机に両手をついたまま動かない背中。
創作の停滞は敗北ではなく、心の表面を少しずつならしていく”待ち時間”。
作品の外側でも、劇中絵本「風の中のルリ」がLINEミニアプリで公開され、視聴者は物語の”手触り”を自分の生活に持ち帰れるようになっています(公開案内は公式で告知)。
Xでも「読んでから本編を見ると沁み方が変わる」「言葉が喉に落ちていく感覚」といった声が続き、ドラマと個人の記憶が接続されていくのを感じました。
悲嘆は”無くせない”。
けれど、絵や言葉にくるむことで、人は”持てる”。
真琴さんが一枚ずつ線を重ねるたび、亡くなった誰かと、いま生きている自分のあいだに橋がかかる。
完成するかしないかより、描き続けること自体がケアになっているのが尊いんですよね。
(関西テレビ 公式サイト https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/)
草彅剛が見せた”優しさの演技術”と父性の深み
草彅剛さんの演じる鳥飼樹は、”優しい”の一言で済ませたくない立体感がありました。
誰かが言葉に詰まると、樹は”待つ”。
目線を落として、相手の呼吸を乱さない位置に立つ。
“慰めの正解”を押しつけず、その人の辞書で出てくる言葉を待ってくれるんです。
宮沢賢治「雨ニモマケズ」を引用する場面も、説教ではなく”自分が拠り所にしている言葉を分ける”行為として自然でした。
SNSでは「強くて賢くて優しいが全部過剰じゃない」「沈黙の使い方がうますぎる」と絶賛が続き、父性の描き方への共感が広がっています。
樹の父親としての振る舞いも印象的でしたね。
叱るより”境界線”を示す、抱えるより”手放し方”を教える。
シングルファザー像のアップデートとしても意義があると感じました。
六平直政さんとの対話シーンで、相手の視線の高さに合わせる立ち姿は、プロとしての矜持と人としての礼儀が同居。
演技を越えて”生き方”が見えるから、このキャラクターは視聴率や話題性を超えた記憶の残り方をします。
(ORICON キャスト情報 https://www.oricon.co.jp/drama/349/cast/)
SNSの反応から読み解く”視聴者が求める癒し”
放送直後、#終幕のロンド は大きくトレンド入り。
タイムラインを眺めると、「泣けます」「心が動いた」「ほっこりした」といった感情語が並び、感想の多くが”安心して泣ける”というニュアンスを帯びていました。
中村ゆりさんの衣装ポストが伸びていたのも象徴的で、ファッションの美しさが重いテーマを”近づきやすくする”効果をもたらしていた印象です。
見逃し配信(TVer)組の合流で翌日も感想が増え続け、「リアルタイムで見たい」との声が次週の同時視聴意欲に結びついていました。
視聴者が今欲しているのは、派手なカタルシスより”丁寧な寄り添い”。
匿名の実況掲示板「Mita?」でも、「鳥飼さんが来てくれるだけで笑顔に」「六平さん、さすがです」といった短い言葉が連打され、共同視聴の「一体感」が体温のように画面越しに伝わってきます。
感想の熱は、テーマの普遍性と演出の繊細さ、そして”誰かの悲しみを否定しない”姿勢に支えられていました。
(フジテレビ 作品トップ https://www.fujitv.co.jp/b_hp/shumaku-rondo/)
次回予告の示唆と「風の中のルリ」への布石
公式予告では、物語の縦糸である”絵本”と、樹・真琴さんの距離感がさらに意味を帯びていくことが示唆されました(公式予告は公式Xにて公開)。
「風の中のルリ」は、一度読み流すと素朴な寓話に見えますが、繰り返し読むほど”残された者が風を受け止める練習”の物語に見えてきます。
第4話までで描かれたのは、風に向かって立つための姿勢づくり。
こはるさんの「俊さん…」は過去への回帰ではなく、風上を確かめる合図のよう。
稲葉家のエピソードが”手放すこと”の練習になっていたことを思うと、次回は”受け継ぐこと”の形が立ち上がるのではと感じます。
真琴さんが創作を続ける意味、樹が寄り添い続ける意味、御厨家の関係線――どれも結論を急がず、じわりと輪郭が濃くなる描かれ方がこのドラマらしさ。
予告の一瞬の表情や間に、制作陣の”決して声を荒げない覚悟”が覗きました。
(公式X @shumaku_rondo/関西テレビ 公式 https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/)
まとめ|”悲しみを分かち合う”という優しさの力
第4話は、別れの痛みをセンセーショナルに消費せず、一緒に持てる重さに整えてくれました。
こはるさんの小さな声、稲葉家の手探り、真琴さんのペン先、樹の沈黙。
そのどれもが「誰かの悲しみを独りにしない」ための仕草です。
記事としては、感想・ネタバレ・考察の検索意図に応えつつ、視聴率や次回への期待、主題歌やキャスト記事への導線で読者体験を広げたいところ。
読み終えた方には、相関図まとめやキャスト別の深掘り(草彅剛さん/中村ゆりさん/六平直政さん)にも寄り道してほしいです。
悲しみは消えないけれど、分け合えば歩幅は揃えられる。
そんな”人の力”を、静かなトーンで信じさせてくれる回でした。
(関西テレビ 公式 https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/)
出典まとめ
- 関西テレビ 公式サイト 第4話ストーリー(https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/story/04/)
- フジテレビ 作品ページ(https://www.fujitv.co.jp/b_hp/shumaku-rondo/)
- 公式X(@shumaku_rondo)
- ORICON キャスト情報(https://www.oricon.co.jp/drama/349/cast/)
- 参考:作品基礎情報(Wikipedia)/報道(ナビコン、ドラマウェーブス ほか)




