TBS火曜22時ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』が、初回から大きな話題を呼んでいます。
竹内涼真さんと夏帆さんが演じるのは、家事分担をめぐって衝突する同棲カップル。
「俺は外で稼いでるじゃん」「じゃあ、あんたが作ってみろよ」──
そのやり取りに共感や怒り、そして”気づき”を覚えた視聴者が続出しました。
モラハラ気味の言葉、沈黙の中に滲む思い、そして現代社会が抱えるジェンダーの溝。
このドラマは、恋愛や同棲を描きながらも、”家の中の社会問題”に真正面から切り込む意欲作です。
本記事では、第1話の見どころとSNSの反応、そして火10枠の系譜における位置づけまで徹底レビューしていきます。
家事も感情も丸投げ？初回から波紋を呼んだ竹内涼真の”完璧すぎるダメ男”
TBS火曜22時ドラマ『じゃあ、あんたが作ってみろよ』、初回からまさに”波紋”という言葉がぴったりなスタートを切りました。
視聴率は6.3％で秋ドラマの中でも3位にランクイン。
数字以上にSNSの反響がすごかったんです。
なかでも注目されたのは、竹内涼真さん演じる主人公・悠真（ゆうま）。
見た目は爽やか、仕事もできる、でも――家の中ではモラハラ気味な発言を連発するパートナー。
「俺の方が忙しい」「料理なんて簡単だろ」と、まるで地雷原を歩くようなセリフが次々と飛び出し、
視聴者からは「うちの彼と同じこと言ってる！」「リアルすぎて笑えない…」と悲鳴のような共感が。
一方で、夏帆さん演じる恋人・美月（みつき）の表情にも注目が集まりました。
何も言い返さず、ただ淡々と家事をこなす姿。
“怒っているけど、言葉にできない”あの静けさが逆に胸を締めつけます。
そしてラスト――。
美月の口から飛び出したタイトルのセリフ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」。
あの瞬間、全国の視聴者がスッと息をのんだのではないでしょうか。
この一言に、積もり積もった感情と現代の男女バランスがギュッと凝縮されていました。
竹内涼真さんはこれまで”優等生キャラ”のイメージが強かっただけに、今回の”ダメ男”ぶりには驚いた人も多いはず。
でも、その振り切り方こそが見どころなんです。
SNSでは「ここまでやる竹内涼真、好きになった」「演技の幅がすごすぎる」と絶賛の声も。
まさに賛否入り乱れる”挑戦的な初回”でした。
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社会的テーマの核心：家事分担×ジェンダーのリアリティ
このドラマのすごいところは、「ただのケンカ」や「恋人同士のすれ違い」にとどまらない点です。
テーマの根っこには、ジェンダー意識と家事分担のリアルという、現代社会がずっと抱えてきた問題がズシンとあります。
第1話で描かれたのは、同棲中のカップル・悠真（竹内涼真）と美月（夏帆）の”見えない境界線”。
二人ともフルタイムで働いているのに、家事の負担は圧倒的に美月側。
そんな中、悠真の口から無邪気に飛び出す一言――
「俺は外で稼いでるじゃん」。
もう、このセリフが時限爆弾レベルでSNSを炎上させました。
「その発言、令和でも通じると思ってるの？」「外で働くだけが”貢献”じゃない」
X（旧Twitter）では瞬く間にトレンド入り。
同棲カップルや既婚層を中心に、”どこまでが家事の分担ラインなのか”というリアルな議論が盛り上がりました。
ただ、このドラマが秀逸なのは、どちらかを悪者にしていないこと。
悠真も悪気があるわけではなく、“無意識の特権”を持って生きてきた男性像として描かれています。
一方の美月も、我慢を重ねる中で「それが優しさ」と思い込んでいた節があり、
互いの”気づけなさ”がじわじわと積み重なっていく構成なんです。
演出もリアルで、食卓に並ぶお惣菜や洗濯物の山など、
「これ、うちの部屋のこと？」と思わず苦笑してしまうような生活感が満載。
まるでドキュメンタリーを覗いているようなリアリティがありました。
さらに原作漫画（CREA大賞受賞作）では、家事だけでなく”感情の分担”にも切り込んでいるのが特徴。
そのテーマがしっかりドラマにも生きていて、「自分の感情を相手に押しつけず、どう共有するか？」という問いが、セリフの合間や沈黙の中にそっと埋め込まれていました。
この作品は、”理想の関係”を描くのではなく、「理想と現実のあいだにある不器用なリアル」を浮かび上がらせるドラマ。
だからこそ、見終わったあとも心のどこかに刺さり続けるんですよね。
視聴者の反応：共感・怒り・そして”覚醒”
放送直後から、SNSのタイムラインは『じゃあ、あんたが作ってみろよ』の話題で大荒れでした。
Grokの話題ランキングでは堂々のTOP10入り。
ハッシュタグ「#じゃああんたが作ってみろよ」は深夜までトレンド上位をキープしていました。
特に多かったのは、「あのセリフ、刺さった」「見てるこっちが苦しくなった」という声。
竹内涼真さんのリアルすぎる”モラハラ気質”の演技が、視聴者の心に予想以上のダメージを与えたようです。
「顔がかっこいいのに発言がキツすぎて混乱した」「あんな言い方されたら無理」といったコメントも多数。
いわゆる”イライラ系ドラマ”なのに、最後まで見届けたくなる引力がありました。
一方で、夏帆さん演じる美月への共感もすごかったです。
「全部わかる」「自分も昔こうだった」「泣いてるのに笑ってる感じがリアルすぎる」など、彼女の静かな表情に自分を重ねる声が圧倒的に多かった印象です。
ただ、面白いのは”見方が割れた”こと。
ある層からは「どっちも悪い」「会話不足だよね」といった冷静な意見も出ていて、一方的な加害・被害の構図ではなく、関係性の複雑さを感じ取る視聴者が多かったのも特徴でした。
ポジティブな感想では「脚本が現代的で鋭い」「ジェンダー論をわかりやすく描いてる」と高評価。
ネガティブな意見では「しんどくて見続けられない」「現実がつらくなる」という声も。
賛否両論がここまで割れたのは、単に話題性だけでなく、“自分ごととして見てしまう”リアルさがあったからだと思います。
特に印象的だったのは、「イライラしたのに最後の一言で救われた」「あれは日本中の女性の代弁」という投稿。
見ている最中は不快なのに、見終わるとスッと腑に落ちる。
そんな”カタルシスの構造”が、このドラマをSNSで語らせる原動力になっていると感じます。
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TBS火10枠の文脈：『逃げ恥』『ナギサさん』との系譜
TBS火曜22時といえば、ここ数年で”家庭と仕事のリアル”を最もうまく描いてきた枠として定着しています。
『逃げるは恥だが役に立つ』『私の家政夫ナギサさん』『持続可能な恋ですか？』など、どれも社会の価値観が変化する時代に寄り添う作品ばかり。
そして今回の『じゃあ、あんたが作ってみろよ』は、その流れの中で明確に”次のフェーズ”へ進んだ印象です。
『逃げ恥』が”理想のパートナーシップ”を描いたのに対し、『ナギサさん』は”仕事と家庭の両立”をテーマにしていました。
そこからさらに踏み込んで、今作は”現実の摩擦”を描いています。
いわば「理想→現実」へと進化した社会派ラブストーリーの系譜と言えるでしょう。
しかも今作の特徴は、”問題提起型”で終わらせていないところ。
脚本がすごく丁寧で、セリフの一つひとつに「なぜそう思ってしまうのか」「どこですれ違っているのか」という心理の裏がきちんと描かれています。
ただモラハラを糾弾するのではなく、”気づきのプロセス”そのものを見せてくれる。
このバランス感が絶妙なんです。
TBSの火10枠って、ただの恋愛ドラマ枠ではなく、”現代の価値観を問い直すラボ”のようなポジションになってきています。
それだけに、今回のテーマである「家事とジェンダー」はまさに今描くべき題材。
特に働く世代の視聴者にとって、他人事じゃないんですよね。
視聴率6.3％という数字も、単なる話題作というより”考えるドラマ”として受け入れられている証拠だと思います。
TBSとしても、これまでの”ほっこり系”から一歩踏み込んだ社会派路線で攻める意図が感じられ、2025年秋クールの中でも戦略的に位置づけられた一作といえます。
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竹内涼真×夏帆の化学反応：静と動の演技対比が圧巻
今回のドラマ、第1話の最大の衝撃ポイントといえば、やっぱり竹内涼真さんのキャラクター。
これまでの「爽やか・優しい・理想の彼氏」なイメージを180度ひっくり返して、まさかの”モラハラ気質の同棲彼氏”を演じきるとは、正直誰も予想していなかったと思います。
一見スマートで余裕のあるタイプなのに、発言の端々に「それ言っちゃダメでしょ！」とツッコミたくなるような地雷ワードが散りばめられていて、観ているこちらの感情をぐいぐい揺さぶってくる。
でも、その言葉が”現実味ありすぎて笑えない”んですよね。
竹内さんが演じる悠真の何が怖いって、怒鳴ったり暴れたりしないのに、何気ない一言で相手を追い詰めていくリアルさなんです。
そしてその真逆の存在として、夏帆さん演じる美月が本当に見事。
感情を爆発させることなく、目線や呼吸のリズムで心の動きを見せる演技はさすがの一言です。
ちょっと視線をそらすだけで「もう限界なんだろうな」と伝わる。
セリフがなくても、沈黙だけで物語が進んでいくような”静の演技”でした。
特に印象的だったのが、キッチンでのあのシーン。
悠真が「そんなの簡単でしょ」と何気なく言った瞬間の、美月のほんの一瞬の笑み。
あの笑顔には、怒り・あきらめ・悲しみが全部混ざっていて、視聴者の心をズドンと撃ち抜いたと思います。
ラストの「じゃあ、あんたが作ってみろよ」という一言も、ただのセリフじゃなく”感情の集大成”として自然に出たもの。
その積み重ねがあるからこそ、視聴者はスカッとするというよりも、「よく言った」「やっと言えた」と涙が出るんです。
竹内涼真さんの”動”と、夏帆さんの”静”。
二人の間に漂う空気の温度差こそが、このドラマの一番の見どころ。
どちらかが声を上げた瞬間、どちらかが沈黙する。
その呼吸のズレが、現代のリアルな人間関係そのものを映していました。
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第1話の総合評価と今後の展開予想
第1話を見終えた率直な感想をひとことで言うなら、「痛いほどリアル」。
でもその”痛さ”が、今の時代に必要なドラマなんだと思わされる内容でした。
竹内涼真さんが演じる悠真は、悪意があるわけではなく、”自分が無意識のうちに誰かを傷つけている”ことに気づけない典型的な現代人。
だからこそ、彼のセリフや態度がリアルに響くし、SNSでも議論が止まらなかったんですよね。
一方の夏帆さん演じる美月は、耐えることで関係を保とうとする姿があまりにも等身大。
この二人の関係を通して、視聴者が自分自身の生活を振り返ってしまうのが、この作品のすごさです。
ストーリーの構成も秀逸で、感情の積み重ねがきちんと描かれているから、ラストの”あの一言”が単なるスカッとシーンではなく、「ようやく声をあげられた瞬間」として強く心に残ります。
視聴者の中には涙ぐんだ人も多かったのではないでしょうか。
ドラマとしての完成度も高く、映像のトーン、セリフの間の取り方、音楽の使い方まで丁寧。
エンタメとしてのテンポ感もありながら、メッセージは重く、”見応え”と”考えさせられる深さ”を両立していました。
このあたりは、TBS火10枠の強みがしっかり活かされています。
今後の展開として気になるのは、やはり悠真が”家事を実際にやる側”になったとき。
果たして彼は何を感じ、どう変わるのか。
ここで描かれる「気づき」のプロセスが、物語の最大の見どころになりそうです。
もしここで単なる改心ドラマに終わらず、「お互いが少しずつ歩み寄るリアルな関係再構築」へと進んでいけば、この作品は”現代の生活ドラマ”の新たな代表作になるかもしれません。
社会派テーマに恋愛要素を自然に絡めながら、視聴者を巻き込んで議論を生む構成はまさに今っぽい。
第1話でこれだけ話題をさらった以上、第2話以降も間違いなく注目です。
まとめ
『じゃあ、あんたが作ってみろよ』第1話は、ただの同棲ドラマでも、恋愛のすれ違い物語でもありません。
日常の中で誰もが一度は感じたことのある”理不尽さ”や”我慢の積み重ね”を、リアルに、時に痛々しく映し出した作品でした。
竹内涼真さん演じる悠真の無自覚な言葉は、まるで視聴者自身の心を映す鏡のよう。
夏帆さんの静かな表情や沈黙が、それに対する心の声を代弁しているようで、見ているうちに「自分だったらどうする？」と考えさせられます。
そして、ラストの「じゃあ、あんたが作ってみろよ」という一言は、相手への怒りというよりも、”自分を取り戻すための宣言”に近いものでした。
その瞬間、作品はただのジェンダー論や家事問題を超えて、”共に生きるとは何か”を問いかけてきます。
見終えたあと、胸の中に残るのはモヤモヤではなく、小さな希望のような余韻。
きっと第2話では、悠真がその「作ってみろよ」という挑戦をどう受け止めるのかが描かれるでしょう。
このテーマを”痛みと優しさのバランス”で描くTBS火10枠らしさに、今後も目が離せません。
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