「台風9号クローサが接近中」と聞いて、どこにいて、どこへ向かっているのか気になった方も多いのではないでしょうか。
各国の気象機関が異なる進路予想を発表しており、どれを信じればいいのか迷ってしまいますよね。
しかも、報道で繰り返される「クローサ」という名前に、聞き慣れない響きを感じた方もいるかもしれません。
その名には、実はある国の”花”にまつわる意味が込められています。
この記事では、米軍(JTWC)、ヨーロッパ(ECMWF)、気象庁の最新データを比較しながら、クローサの現在地・進路・名前の由来までをわかりやすくまとめています。
気になる台風情報を、正しく整理しておきたい方におすすめの内容です。
【最新】2025年台風9号クローサの現在地 米軍(JTWC)・ヨーロッパ(ECMWF)気象庁の最新進路予想を比較!
2025年8月5日午前7時(日本時間)時点の状況を元に、台風9号「クローサ(Krosa)」の最新動向を整理しました。
まず、気象庁による発表で「クローサ」は既に温帯低気圧へ移行しており、中心はアリューシャン諸島南方に向けて約時速55 km(30kt)で東進しているとのことです。
中心気圧は約994hPa、最大持続風速は18m/s(約35kt)、最大瞬間風速は25m/s(約50kt)と記録されています。
影響範囲は限定的で、日本への波や風の影響はもはやないとされています7:01。
ECMWFや米軍JTWCの解析でも共通して、「クローサは日本本土への接近が終わり、遠く離れた海域を温帯低気圧として進んでいる」という見解が示されており、現時点において日本における台風関連の懸念は解消されていると判断してよい状況です。
これらの状況を総合すると、8月5日午前7時の時点で「クローサ」はもはや日本に影響を及ぼしておらず、風・波とも通常の範囲に戻っています。
過去数日に及んだ高波や強風と比べて、本日以降は台風に関する注意は不要です。
海上や沿岸部のご予定があった〇〇さんも、「クローサに関するリスクは安心して解消された」とご理解いただいて構いません。
ただし、今後も夏季の天候変化(たとえば熱中症、局地的な雷雨など)には引き続きご注意ください。
【最新】2025年台風9号クローサの現在地・気象庁

気象庁によると、2025年8月5日午前7時現在、台風9号「クローサ」は日本のはるか東、北緯約43°・東経約166°付近で温帯低気圧に変化し、**東北東へ時速約35〜40 km(22ノット)**で移動しています(8月4日午後3時に温帯化)。
中心気圧は約990hPa、最大持続風速は35kt前後(約18m/s)、最大瞬間風速は45kt(約23m/s)と、勢力はすでに衰退傾向です。
風域は南側と北側に約120 海里(220 km)ずつ広がりを見せています(JTWC最終警報)。
気象庁、JTWC、ECMWFなど複数の予測モデルは一貫して、日本本土への直接的な接近可能性は極めて低いという見解を示しています。
しかし一方で、進路が南寄りにぶれた場合には、伊豆諸島や関東沿岸でうねりや高波が残る可能性があることを指摘しています。
まとめると、8月5日午前7時の時点では、「クローサ」は日本から遠ざかり、温帯低気圧へ移行したと見られ、接近リスクはほぼ解消されました。
ただし、関東から東北南部の沿岸域では、高波や残る強風による天候急変の余地は残ります。
海上や沿岸での活動を予定されている〇〇さんは、気象庁の実況・予報図、JTWCの最終アドバイザリー、ECMWFやGFSの解析モデルを継続して参考にし、安全対策と予定の柔軟な調整をご検討ください。
特に本日は沿岸部の波が高い状態が続く可能性がありますので、危険を避ける行動を優先されることをおすすめします。
海面温度もチェック
海面温度も見てみましょう。

台風の発達に深く関わるのが海面水温ですが、気象庁の海面水温実況図によると、小笠原周辺の海域では平年より1〜2℃ほど高い状態が続いています。
熱帯低気圧が現在進行中のエリアは、29〜30℃前後の暖かい海域であり、台風の発生・発達に適した環境が整っているといえます。
気象庁が発表するデータに加え、海洋研究機関などでも高水温域の広がりが確認されており、進路上にある南西諸島や九州南部の周辺海域にも同様の高温傾向が見られます。
こうした背景から、気象庁は「台風となった場合、発達のスピードが早まる可能性もある」として、注意喚起を強めています。
ウェザーニュース

台風9号は温帯低気圧に
台風9号(クローサ)は、4日(月)15時に温帯低気圧に変わりました。
【最新】2025年台風9号クローサの現在地・米軍(JTWC) 日本時間8月5日 3:00発表

2025年8月5日午前3時(日本時間)に発表された米軍合同台風警報センター(JTWC)の最新アドバイザリーによれば、台風9号「クローサ(KROSA)」は引き続き本州のはるか東を、東北東方向におよそ22ノット(時速約41km)で進行しています。
最大持続風速は45kt(約23m/s)、最大瞬間風速は55kt(約28m/s)とされ、中心気圧は983hPa。
衛星画像による観測では、中心付近の対流活動は衰えつつあるものの、一部には再発達の兆候も見られています。
実際、ここ数時間の解析では、低層循環(LLCC)が露出し、対流雲はやや偏って配置されているものの、全体としてはまだ組織化が保たれている状態です。
予測モデルによると、今後もクローサは緩やかに東〜東北東へと移動を続けながら、徐々に勢力を弱め、数時間以内に温帯低気圧へ変化する可能性が高まっています。
JTWCではこの動きを受け、**今回のアドバイザリーをもって最終警報(FINAL WARNING)**とする旨を通達しました。
これは、熱帯低気圧としての構造を失い、今後は通常の気象システムとして扱われる段階に入ったことを意味します。
とはいえ、海象面での影響は依然として残っており、台風中心から遠く離れた海域でも最大波高6〜7mの高波が予想されています。
特に北西側にあたるエリアは「危険半円」に位置し、日本列島側へうねりが押し寄せるリスクがあるため、東日本から東北沿岸部の船舶やレジャー利用者の方々は引き続き警戒が必要です。
気象庁の高波警報や海上保安庁の航行情報もあわせて確認し、出航の可否判断や予定の見直しを行うのが安心です。
また、GDACS(国連の世界災害警報調整システム)はこのクローサを「GREEN(緑)」と評価しており、広域的な人的被害の可能性は低いと判断しています。
ただし、この評価はあくまで最大風速や暴風域の広さなどを統計的に算出した総合リスク指標であり、「完全に安全」という意味ではありません。
実際には、局地的な強風や急な天候変化、高波による思わぬ事故が発生するケースもあるため、過信は禁物です。
さらに補足すると、今回の台風が一時的に通過した海水温の高い領域(おおむね27℃〜28℃以上)では、対流が再活性化しやすい傾向があります。
現在は温帯低気圧化の過程にありますが、今後の動きにおいて北西側の前線や別の低圧部と相互作用した場合、局所的な悪天候を引き起こす可能性もゼロではありません。
とくに、日本海や関東・東北の沖合で活動予定の方は、海象の急変を想定した準備を整えておくと安心です。
台風関連情報は、JTWC・気象庁・ECMWF(欧州中期予報センター)・GFS(アメリカの全球モデル)など複数の機関を照らし合わせながら確認することで、進路や影響の立体的な把握につながります。
とくにJTWCの警報が最終発表となった後は、引き続き気象庁やECMWF、日本の気象予報士による解説にも目を通し、地域ごとの変化に対応する姿勢が大切です。
沿岸部での釣り・サーフィン・フェリー移動などを予定されている方は、今後24時間程度は海況の安定を待つ判断が賢明といえるでしょう。
【最新】2025年台風9号クローサの現在地・ECMWF 日本時間 8月3日 21:00発表
2025年8月3日日本時間21:00のECMWFアンサンブル解析によると、台風9号「クローサ(KROSA)」は八丈島の東南東約1600km、北緯約40°20′・東経約158°30′付近で、東北東へ時速約41km(22ノット)の速度で進行中です。
中心気圧は約983hPa、最大持続風速はおよそ95km/h(約23m/s)とされ、瞬間的には最大約150km/hまで達したことも記録されています。
一部で再発達の兆しが確認されるものの、全体としては温帯低気圧へと移行しつつある状況です。
衛星画像をもとにした解析では、低層循環が露出しており、対流の偏りや雲域の非対称性が進行しています。
これは風シアや海面水温の変化、さらには北上するうちに気温勾配の影響を受けるためで、再発達よりもむしろ構造の衰退傾向が優勢になっています。
ECMWFモデルの複数シナリオでは、台風が関東沖を東にそれながら通過して日本への直接的な上陸はほぼ無いとされる一方で、進路の幅は依然として大きく、稀に南寄りへ振れた場合は伊豆諸島や関東南部に影響が及ぶ可能性も残ります。
こうした進路の不確実性を踏まえ、気象庁やJTWCなど複数機関の進路図を並行して見ることが重要です。
気象庁やGDACSの評価では、クローサのリスクは「GREEN(緑)」とされていて、最大風速はおおむね約93km/h、最大高潮高さは日本の千葉県銚子市付近でも0.2mとされており、広域的な被害リスクは低いと分析されています。
ただしこれはあくまで総合的な指標であり、局地的な暴風・大雨・高波への警戒が不要とは言えません。
ECMWFによる降水量の予測では、全域で最大降水量550mm超、Alertスコア0.5(Green)となっており、特に帯状の活発な雨雲による局地的大雨の可能性には注意が必要です。
これらの解析を総合すると、2025年8月3日21:00時点では、クローサは日本本土から東へ大きく離れており、勢力は弱まりつつあるものの、関東や伊豆諸島方面への波や風の影響もわずかに残存する状況です。
海上や沿岸でのレジャーや航行を計画されている方は、ECMWFの進路円に加え、12時間ごとのJTWCアドバイザリー、最新の気象庁発表や海上警報をこまめに確認され、安全対策をとられることをおすすめします。
8月4日21時の天気図

8月5日21時の予想

8月6日21時の予想

8月7日21時の予想

8月8日21時の予想

8月9日21時の予想

ECMWFの予想をWindyで動きを見よう!
Windyとは、ECMWF(中期予想センター)の予想を動画にしているサイトです。
ECMWFが1日刻みの予想を発表になりますが、Windyだと1時間刻みの動きを見ることができるので、より動きがわかりやすいのです!
Windyの場合、1時間刻みの動画で見れるので、より動きがわかりやすいです。
【クローサ】の名前の意味や命名国は?
2025年の台風9号に命名された「クローサ(Krosa)」という名称は、カンボジアが提案したもので、「鶴」を意味する言葉です。
これは、アジア各国が持ち寄った台風名リストの中に含まれているもので、気象庁をはじめとする北西太平洋地域の加盟機関が運用する国際的な命名システムに基づいています。
台風の名称は、その災害への意識を高めるため、2000年から番号だけでなく固有名を付けて呼ばれるようになりました。
クローサは過去にも複数回使われたことがある再利用名で、例えば2019年の台風10号も同じく「クローサ」として知られています。
当時は日本に接近した台風として話題となりましたが、今回の2025年台風9号も同じ名前を継承していることから、「またクローサか」と記憶に残っている人もいるかもしれません。
命名の基準は、台風が一定の強さに達し、気象機関がその脅威を広域的に認識する段階で発動されます。
今回はJTWCや気象庁が熱帯低気圧として分類していた段階を経て、勢力が高まったタイミングで正式に「Krosa」の名が与えられました。
なお、アジア名リストは合計140個が事前に登録されており、順番に使用されたのち、特に甚大な被害を与えた台風名は永久欠番として削除されることもあります。
現段階では、今回のクローサの進路や影響範囲がどの程度に及ぶかはまだ流動的であり、今後の気象情報のアップデートに応じて、各国のメディアでも再注目されていく可能性があります。
命名の背景には、その国の文化や動物・自然への親しみが込められていることが多く、「クローサ=鶴」という意味も、穏やかで優雅なイメージとは裏腹に、台風という自然現象の不確実さを改めて印象づける名前となっています。
台風の番号や名前も付け方をわかりやすく説明しよう!思ったよりも簡単だよ
米軍・合同台風警報センター(JTWC)とは
合同台風警報センターとは英語表記ではJoint Typhoon Warning Center(JTWC)といい、アメリカ海軍とアメリカ空軍がハワイ州真珠湾海軍基地に共同で設置した、アメリカ国防総省の機関なのです。
北西太平洋・南太平洋とインド洋で発生する熱帯低気圧を偵察するとともに予報や警報を発し、国防総省および他の合衆国政府の諸機関を支援する任務を負います。
また、熱帯低気圧および津波に関して、アメリカ艦隊総軍司令官の指示により、主に海軍の沿岸施設および軍艦と軍用機を含む艦隊の諸資産を対象とする意思決定を支援する機関なのです。
なぜ米軍がここまでするのかというと、日本には米軍基地があり、アジアにも多くの米軍の部隊が派遣されているので、日本などの東アジアの天気も観測する必要があるということで設置された機関なのです。
当たる確率が90%の天気予報と人気を集めており、SNSやアプリ、テレビなどの様々な媒体でコンテンツがあります。
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)とは
ヨーロッパ中期予報センターは英語表記ではEuropean Centre for Medium-Range Weather Forecastsと言って1975年に設立された国際組織で所在地はイギリスのレディングにあります。
- 中期気象予報のための数値解析手法を開発すること
- 中期気象予報を作成し、加盟国に配信すること
- これらの予報を向上させるための科学的・技術的研究を行うこと
- 適切な気象データを収集し保管すること
という目的で作られた機関で、
ヨーロッパ地域の
アイルランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、トルコ、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク
以上の18カ国が加盟しています。
加盟国以外にも、
アイスランド、エストニア、クロアチア、スロベニア、セルビア、チェコ、ハンガリー、モロッコ、リトアニア、ルーマニア
以上の10カ国がECMWFと協力関係を樹立しているのです。
まとめ
2025年の台風9号「クローサ」は、北西太平洋で発生して以降、ゆっくりとした動きながらも確実に勢力を強め、各国の気象機関もその進路を注視しています。
米軍(JTWC)・ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)・気象庁の最新予測を比較することで、台風の動きや特徴がより立体的に理解できたと感じた方も多いのではないでしょうか。
現時点では日本本土への上陸リスクは高くないと見られていますが、小笠原諸島周辺では高波や強風の影響が続いており、進路次第では伊豆諸島や本州沿岸にも影響が及ぶ可能性があります。
油断せず、今後の動向を見守ることが大切です。
「クローサ」という名前にはカンボジア語で「鶴」の意味があるとのことですが、その優美な名とは裏腹に、今回の台風はしっかりとした備えが求められる存在となりそうです。
台風情報は日々刻々と変化します。
気象庁や各国の最新情報をこまめにチェックしつつ、早めの対策を心がけていただければと思います。
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