「バイルー」という名前を聞いても、まだピンとこない方もいるかもしれません。
ただ今、日本の南海上にある熱帯低気圧が台風10号へと発達する可能性が高まりつつあり、すでに気象庁はその兆候に言及。
米軍(JTWC)やヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)も進路の警戒を強めており、今後の動きによっては伊豆諸島や関東沿岸に影響が及ぶ可能性も出てきています。
「いつごろ台風になるの?」「関東には近づくの?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
特に週末を海で過ごすご予定がある〇〇さんにとっては、早めに備えを考えておきたいタイミングです。
この記事では、バイルーの現在地や進路の最新情報を、気象庁・JTWC・ECMWFの予測をもとに比較しながら丁寧に整理しています。
動きが見えにくい”発達初期”だからこそ、確かな情報を押さえておきたい方へ向けた内容です。
【最新】2025年台風10号バイルーの現在地 米軍(JTWC)・ヨーロッパ(ECMWF)気象庁の最新進路予想を比較!
2025年8月5日午前3時 日本時間に発表された米軍合同台風警報センター(JTWC)のアドバイザリーによると、台風10号「バイルー(Bailu)」は、北緯約37.5°・東経約153.9°(三沢の東南東約1,140km)付近を時速17ノット(約31km/h)で東北東方向へ進んでおり、最大持続風速は約30kt(約15m/s)、最大瞬間風速は約40kt(約20m/s)と推定されています。
衛星画像の解析では、台風構造は非対称に歪みつつも、コア付近には渦構造が維持されており、依然安定した状態が続いているようです(JTWC WTPN32 041500Z)。
ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)や気象庁の見通しでも、今後バイルーが北東〜東北東方向へ緩やかに進行しながら、6日〜7日ごろまでには温帯低気圧へ移行する可能性が示されています。
海上水温は24〜26℃程度に低下しており、鉛直風シアの影響も強くなるため、今後の急激な再発達の可能性は低いと考えられています。
海象面では、周囲海域で最大波高5〜6mが予測されており、特に台風の北西側は「危険半円」に該当するため、日本方面の海岸ではうねりや高波による影響が続く見通しです。
GDACS(国連世界災害警報システム)も”GREEN(緑)”評価としており、最大風速や暴風域の広さから判断して、人的被害のリスクは低いという総合評価がされています。
ただしこれは完全な安全を保証するものではなく、局地的な風や波による影響に備える意識は必要です。
これらの分析を総合すると、8月5日午前3時現在、バイルーは日本本土への接近可能性が低く、勢力は次第に衰えていく段階に入っています。
ただし、関東沖や伊豆諸島周辺では高波や強風の影響が残りやすいため、海上や沿岸部でのレジャー・漁業・船舶運航を予定されている方は、気象庁の実況・予報円、JTWCのアドバイザリー、ECMWF・GFSなどのアンサンブルモデルを併せてこまめに確認し、安全対策や予定の変更を検討いただくことをおすすめします。
【最新】2025年台風10号バイルーの現在地・気象庁

2025年8月5日午前6時の気象庁実況によると、台風10号「バイルー(Bailu)」は北緯38.0度・東経156.4度(日本の東海上)を東北東へ時速約25km(約13kt)で進んでいます。
中心気圧は996hPa、最大持続風速は18m/s(約35kt)、最大瞬間風速は25m/s(約50kt)とされ、南側に約280km、北側に約110kmの強風域を伴っています(気象庁発表)。
今後の予報では、4日夕方以降も勢力は現状維持され、5日午前にはさらに東へ進む見通しです。
6日には北東進路に変化し、7日ごろには温帯低気圧へと移行する予想が示されています。
また、米軍JTWCやECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)の数値モデルも、同様にバイルーが日本本土に接近する可能性は極めて低いとしており、今後も日本から遠ざかるシナリオが主流です。
一方で、進路の幅にわずかなブレがあるため、伊豆諸島や関東沖の沿岸域では波と風の影響が残る可能性には注意が必要とされています。
これらを総合すると、8月5日午前6時の時点では、「バイルー」は既に日本から十分に離れており、上陸リスクは解消されつつある段階です。
ただし、海上や沿岸域での15m/s前後の強風や波の高さ3~4m級のうねりにより、海運やレジャーへの影響は引き続き懸念されます。
釣りや船舶利用、通勤・通学を予定されている〇〇さんは、気象庁実況・予報図、海上警報・注意報に加えてJTWCやECMWFの解析も併せて確認して、安全を第一に判断されることをおすすめします。
海面温度もチェック
海面温度も見てみましょう。

台風の発達に深く関わるのが海面水温ですが、気象庁の海面水温実況図によると、小笠原周辺の海域では平年より1〜2℃ほど高い状態が続いています。
熱帯低気圧が現在進行中のエリアは、29〜30℃前後の暖かい海域であり、台風の発生・発達に適した環境が整っているといえます。
気象庁が発表するデータに加え、海洋研究機関などでも高水温域の広がりが確認されており、進路上にある南西諸島や九州南部の周辺海域にも同様の高温傾向が見られます。
こうした背景から、気象庁は「台風となった場合、発達のスピードが早まる可能性もある」として、注意喚起を強めています。
ウェザーニュース

台風10号は日本の東へ
台風10号(バイルー)は日本のはるか東にあって、東北東に進んでいます。今後も北東寄りに進み、温帯低気圧に変わる予想です。
【最新】2025年台風10号バイルーの現在地・米軍(JTWC) 日本時間8月5日 3:00発表


【最新】2025年台風10号バイルーの現在地・ECMWF 日本時間 8月3日 21:00発表
2025年8月3日21時(日本時間)時点のECMWFアンサンブル解析によれば、熱帯低気圧のたまごは南大東島の東南東約250km(北緯25°20′・東経133°35′付近)にあり、24時間以内の台風化が高確率とされています。
モデルの多くで、中心気圧が徐々に990hPa台まで低下し、最大風速も段階的に強まる傾向が確認されています。
これは、海面水温が29~30℃と高く、鉛直風シア(上下の風の変化)が弱いため、対流活動の活発化と勢力の急速な発達条件が整っているためです。
衛星解析からも、雲域が対称的に広がり、中心構造が整いつつある様子が見てとれ、今後48時間以内に台風10号「バイルー(Bailu)」に成長する可能性が現実味を帯びています。
予測進路では、伊豆諸島付近を通過し、8月3日には関東南沖から東北南部洋上へ向かうシナリオが主流です。
ただし、予報円が広く、西寄りに振れた場合には伊豆諸島や関東沿岸への影響も考えられるため進路の不確実性には引き続き注意が必要です。
加えて、ECMWFの海象モデルでは、週末以降に太平洋沿岸でうねりや高波の強まりが予想されており、伊豆諸島や関東南岸では高波・突風・急な天候変化のリスクが高まるとされています。
これは、まだ公式に「台風」と認定されていない段階でも、進路・勢力予測が比較的高精度なECMWFの解析を参照して備える価値があるためです。
実際にヨーロッパ中期予報センターの解析精度は高く、気象庁や米軍JTWCとの比較のうえで進路変動への対応準備を早期に始めることが望ましいと考えられます。
特に海上レジャー・漁業・船舶運航などを予定されている〇〇さんには、気象庁とECMWF、JTWCの解析を併せて確認しながら進路・勢力の変化に備えることを強くおすすめします。
8月4日21時の天気図

8月5日21時の予想

8月6日21時の予想

8月7日21時の予想

8月8日21時の予想

8月9日21時の予想

ECMWFの予想をWindyで動きを見よう!
Windyとは、ECMWF(中期予想センター)の予想を動画にしているサイトです。
ECMWFが1日刻みの予想を発表になりますが、Windyだと1時間刻みの動きを見ることができるので、より動きがわかりやすいのです!
Windyの場合、1時間刻みの動画で見れるので、より動きがわかりやすいです。
【バイルー】の名前の意味や命名国は?
「バイルー(Bailu/バイルー)」という名前は、中国が提案したアジア名のひとつで、「白鹿(しろしか)」という意味です。
気象庁による命名時の正式表記でも、中国語由来の「白鹿」とされています。
その優雅な響きとは裏腹に、実際の台風とは逆の印象を受けますが、動物を象った自然の象徴として、災害情報にも親しみやすさを持たせる狙いがあります。
台風名は、日本や中国、韓国、米国などアジア太平洋地域の14か国・地域が共同で運用する「台風委員会」で管理され、平成12年以降は、加盟国が提案した140個の名称を順番に付与する方式が採用されています。
1周目から順に再利用され、2025年時点では5巡目に突入しており、バイルーはその中で44番目に位置しています。
過去に「バイルー」という名前が使用されたのは2019年の台風11号で、当時はフィリピン北部や台湾に接近しました。
この例からも分かるように、同じ名前の台風でも進路や被害状況は全く異なる可能性があるため、「名前だけで不用意な判断をしない」ことが大切です。
台風名には、発音しやすさや文化的意味、共有しやすさなども加味されており、災害情報として記憶に残りやすくする効果があります。
さらに、特定の台風名が甚大な被害を出した場合には、その名前はリストから外され、以後再使用されない仕組みもあるため、今後「バイルー」がその対象となる可能性もあります。
現在はまだ「台風10号バイルー」という定義には至っていませんが、命名が確認され次第、その進路や勢力、過去の類似事例などを通じて詳報を加えていく予定です。
読者の皆さんにとって、名称の意味を知ることは、気象情報を深く理解するための第一歩となりますが、今後は命名された後の動向にも着目が重要です。
この例からも分かるように、同じ名前の台風でも進路や被害状況は全く異なる可能性があるため、「名前だけで不用意な判断をしない」ことが大切です。
台風名には、発音しやすさや文化的意味、共有しやすさなども加味されており、災害情報として記憶に残りやすくする効果があります。
さらに、特定の台風名が甚大な被害を出した場合には、その名前はリストから外され、以後再使用されない仕組みもあるため、今後「バイルー」がその対象となる可能性もあります。
台風の番号や名前も付け方をわかりやすく説明しよう!思ったよりも簡単だよ
米軍・合同台風警報センター(JTWC)とは
合同台風警報センターとは英語表記ではJoint Typhoon Warning Center(JTWC)といい、アメリカ海軍とアメリカ空軍がハワイ州真珠湾海軍基地に共同で設置した、アメリカ国防総省の機関なのです。
北西太平洋・南太平洋とインド洋で発生する熱帯低気圧を偵察するとともに予報や警報を発し、国防総省および他の合衆国政府の諸機関を支援する任務を負います。
また、熱帯低気圧および津波に関して、アメリカ艦隊総軍司令官の指示により、主に海軍の沿岸施設および軍艦と軍用機を含む艦隊の諸資産を対象とする意思決定を支援する機関なのです。
なぜ米軍がここまでするのかというと、日本には米軍基地があり、アジアにも多くの米軍の部隊が派遣されているので、日本などの東アジアの天気も観測する必要があるということで設置された機関なのです。
当たる確率が90%の天気予報と人気を集めており、SNSやアプリ、テレビなどの様々な媒体でコンテンツがあります。
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)とは
ヨーロッパ中期予報センターは英語表記ではEuropean Centre for Medium-Range Weather Forecastsと言って1975年に設立された国際組織で所在地はイギリスのレディングにあります。
- 中期気象予報のための数値解析手法を開発すること
- 中期気象予報を作成し、加盟国に配信すること
- これらの予報を向上させるための科学的・技術的研究を行うこと
- 適切な気象データを収集し保管すること
という目的で作られた機関で、
ヨーロッパ地域の
アイルランド、イギリス、イタリア、オーストリア、オランダ、ギリシャ、スイス、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、トルコ、ノルウェー、フィンランド、フランス、ベルギー、ポルトガル、ルクセンブルク
以上の18カ国が加盟しています。
加盟国以外にも、
アイスランド、エストニア、クロアチア、スロベニア、セルビア、チェコ、ハンガリー、モロッコ、リトアニア、ルーマニア
以上の10カ国がECMWFと協力関係を樹立しているのです。
まとめ
現在、台風10号「バイルー」は日本の東海上を東北東に進んでおり、米軍(JTWC)・気象庁・ECMWFなど各機関の解析でも、関東南岸や伊豆諸島周辺への間接的な影響が引き続き懸念されています。
進路の精度は高まりつつあるものの、勢力やタイミングにはまだ変動の余地があるため、こまめな情報確認が重要です。
特に海上や沿岸部でのレジャー・船舶運航を予定されている方にとっては、進路が完全に定まる前の段階から安全対策を意識しておくことが安心につながるはずです。
すでに各国の気象機関が警戒レベルを引き上げている現状からも、「念のため」の備えを早めに始める価値はあるといえるでしょう。
今後、バイルーの進路や勢力に関する公式情報はさらに精緻化され、最新予測も随時更新されていく見込みです。
当サイトでも引き続き情報を反映してまいりますので、ぜひ定期的にチェックいただき、必要に応じて周囲の方との情報共有もご活用ください。

