日本テレビ系・土曜21時ドラマ『良いこと悪いこと』が、初回から強烈なインパクトを残しました。
“夢の絵”と呼ばれる小学生時代の作品をきっかけに、同級生たちが次々と不審死するという衝撃の幕開け。
開始わずか1分での死亡シーン、そして「いじめ」という重いテーマを真正面から描いた展開に、SNSでは賛否の声が飛び交いました。
間宮祥太朗さんと新木優子さんが演じる”加害者と被害者の再会”が生む緊張感、そして狩山俊輔さん×ガクカワサキさんによる演出と脚本の妙。
第1話から「考察ドラマ」としての完成度を見せつけた本作を、放送直後レビューとして深掘りします。
『良いこと悪いこと』第1話レビュー|衝撃の幕開けと”夢の絵”の伏線が話題
土曜21時の新ドラマ『良いこと悪いこと』は、同窓会で掘り起こされたタイムカプセルから”6人の顔が黒く塗られた卒業アルバム”が見つかるところから一気にギアが入ります。
物語の舞台設定と「同級生連続不審死」のラインが明快で、視聴開始直後から”考察する楽しさ”に手を伸ばせる構図です。
公式でも”ノンストップの考察ミステリー”と銘打たれており、初回からその表現に偽りなし。(公式サイト、イントロ)
冒頭1分で2名死亡!視聴者を引き込む”ショック療法”演出
開始早々、同級生・武田敏生(演:水川かたまりさん)が転落死。
さらに夜には桜井幹太(演:工藤阿須加さん)が火災で命を落とす(あるいは重篤な事態に陥る)という畳みかけが、毎分離脱の起きやすい初回の視聴行動を強力に引き止めます。
これは”キャラと事件の数珠つなぎ”でテンポを落とさない設計。
ニュース/レビュー各紙やリアルタイム反応でも、この”冒頭ショック”は大きな話題でした。(TVer番組ページ:/ ciatr記事)
「夢の絵」と死因のリンクが示す物語の構造
小学生の頃に描いた”将来の夢の絵”と死因が連動する――武田は「画家」→転落、桜井は「消防士」→火事。
この”夢=運命”の構図は、過去のいじめと現在の犯罪を橋渡しするメタファーとして機能。
今後も”塗りつぶされた6人”を軸に、誰の夢がどのように現実へ転化するのかが、各話のフックになるはずです。
初回の段階でも”ルールの提示”が済んでいるので、視聴者は以降の展開を予測しながら楽しめます。(公式イントロ)
間宮祥太朗×新木優子の演技評価|”加害者と被害者”が再会する緊張感
リーダー格”キング”こと高木将(間宮祥太朗さん)と、”どの子”こと猿橋園子(新木優子さん)。
“加害者”と”被害者”という過去の関係性を抱いたまま事件の核心へ歩を進めるバディ像が、ただの懐旧ドラマに終わらせない推進力になっています。
キャストの配置は公式の相関図でも明快。
関係性が見取りやすく、初見でも迷いません。
間宮祥太朗が挑む”陰のある加害者”像
間宮さんの高木は、表層の陽キャ像の奥に”濁り”を見せる芝居が光ります。
声量や間で押すのではなく、目線と口元のニュアンスで”罪悪感と自己保存”の揺らぎを見せるミステリーの適性。
コメディ色の強い過去作のイメージをあえて反転させるキャスティングは、土9の”刷新”狙いとも一致。
第1話時点で”過去の加害側”としての重さを負いつつ、視聴者の同情と嫌悪を行き来させるバランスが巧みでした。
(キャスト一覧:ORICONドラマページ )
新木優子が魅せた冷静と激情のバランス
新木さんの猿橋は冷静沈着な観察者として立ち回り、時折の”熱”で心情を刻む設計。
いじめ被害者としての過去と、”真相へ踏み込む現在”の二層がきっぱりしているため、回想カットに寄りかからずとも感情の線が伝わります。
SNS上でも”クールで強い””バディとして噛み合う”という評価が目立ちました。
賛否両論のいじめ描写|「胸クソ悪い」と「リアルすぎる」の狭間で
体育倉庫のシーンなど、いじめ描写は”見るのが辛い”と感じる視聴者も少なくありません。
一方で、被害の記憶が時間で簡単に修復しないという事実を物語の土台へ据え、”過去から逃げないサスペンス”としての価値を獲得しています。
エンタメとして”快/不快”の線を攻めることの是非を常に問う作りで、ここが本作の評価軸のひとつ。
編集テンポが速いぶん、暴力の直接描写で長々と煽らない(=過度な扇情に寄らない)バランスも保っています。
初見の方は心の負荷を見越しつつ、必要ならTVerの先行配信で”肌感”を確かめてから本放送に臨むのもアリです。(TVer)
脚本・ガクカワサキと演出・狩山俊輔のタッグが生んだ新しい土曜ドラマ像
“伏線=パズル”で終えず、”過去と現在の倫理”をどう接続するか――脚本と演出が同じ方向を向いているからこそ、初回で骨格を提示し切れました。
制作体制は公式の「キャスト・スタッフ」に詳細があり、ドラマ言語としても信頼できる布陣です。(キャスト・スタッフ)
『ブラッシュアップライフ』との違いを分析
狩山俊輔さんといえば『ブラッシュアップライフ』が連想されますが、今回は”日常の違和感を積む会話劇”よりも、”事件の因果をテンポで押すサスペンス”にフィーチャー。
1分単位でショットが切り替わり、視覚情報で”謎のルール”を理解させる作りになっています。
つまり、言葉で説明しすぎず、絵で見せる。
ここが”考察のしやすさ”に直結していました。(スタッフ掲載)
ガクカワサキ脚本の特徴と浦沢義雄イズム
ガクカワサキさんの筆致は、過去と現在を”同時進行”で読ませる配列が巧い。
伏線提示→一時スルー→別ラインで回収、の心地よいリズムを第1話から成立させています。
プロフィール面では浦沢義雄さんに師事という経歴がしばしば紹介され、アイロニカルなユーモアの置き方や、人物造形の”ねじれ”にそのDNAを感じる読者もいるはず。
公式のスタッフ情報に加え、ドラマ媒体各社の紹介でも体制は一致しています。(スタッフ / ザテレビジョン)
第1話総評と第2話への期待|視聴継続すべき3つの理由
1)構造がわかりやすいのに先が読めない。
“夢の絵→死因”というルール提示で視聴者の地図が整い、同時に”誰がどの夢にどう関与するか”の組み合わせが無数に広がるため、考察の土台が強固です。
2)W主演の相互作用が物語の推進力。
加害/被害という非対称の過去を抱えた2人が、事件解決のため”いま”を並走する図式は、各話の感情線を確実に作ります。
3)制作体制が”攻め”に振れている。
狩山俊輔さんのスピーディな画作りと、ガクカワサキさんの構成感。
“土9の方向転換”を象徴する実験性が乗っており、今季の”考察ハブ”になるポテンシャルは十分です。
なお、主題歌はポルノグラフィティ「アゲハ蝶」。
平成エモの再文脈化として、あえて”既存の名曲”を現代サスペンスへ差し込む選択は、映像の硬質さとのコントラストを生みます。
受け止めは賛否あるものの、”意味付けの余白”として今後の演出がどう活かすかにも注目です。
(主題歌発表記事/ 音楽ページ / アーティスト公式ポスト)
まとめ
『良いこと悪いこと』第1話は、”夢の絵”という一見ノスタルジックなモチーフを使いながら、過去のいじめや罪の連鎖を真正面から描く挑戦的なスタートでした。
開始わずか1分で二人が亡くなるという衝撃の展開も、単なる話題づくりではなく、”時間を超えて裁かれる心の記憶”というテーマの導入として非常に効果的に機能しています。
間宮祥太朗さんと新木優子さんが演じる”キング”と”どの子”は、加害者と被害者という複雑な立場を超え、真相へと迫るバディとして物語を牽引。
視聴者の「罪をどう受け止めるか」という問いを静かに投げかけます。
そして、ガクカワサキさん×狩山俊輔さんのタッグが生み出す構成とテンポは、従来の”土9ドラマ”にはなかった奥行きを感じさせました。
胸がざらつくほどリアルな場面もありますが、それも含めて「良いこと」と「悪いこと」の境界線を考えさせられる一話。
次回、第2話では”夢の絵”の新たな真相がどこまで明かされるのか――土曜21時の考察タイムが、またひとつ楽しみになりました。
出典まとめ
- 公式サイト/イントロ/相関図/キャスト・スタッフ/音楽
(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/) - TVer番組ページ(見逃し・先行配信)
(https://tver.jp/series/sr97rekpee) - 主題歌ニュース「ポルノグラフィティ『アゲハ蝶』」発表ページ
(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/articles/4949mdrjyb1m6vq0lm4n.html) - ORICONドラマキャスト情報
(https://www.oricon.co.jp/drama/454/cast/) - ザテレビジョン番組データ
(https://thetv.jp/program/0001065508/) - 日本テレビ公式Xアカウント
(https://x.com/iiwaru_ntv)
『良いこと悪いこと』の見逃し配信はHuluで見れる!\キャリア決済ならクレカなくても簡単に見れる!/








