土曜21時の「良いこと悪いこと」第4話は、替え歌の”順番”がいよいよ現実をなぞり、神田十郎(カンタロー)の焼死で空気が一変。
続いて”ちょんまげ”羽立太輔さんに危機が迫るなか、高木将さん(キング)・小山隆弘さん(ターボー)・猿橋園子さんの三人は「守りたい」と「届かない」の狭間でもがきます。
恐怖、いじめの痛み、友情の再接続――この三点が視聴者の感情を強く揺らし、Xでは同時トレンド入りの盛り上がりに。
この記事では、第4話を3分で”地図化”してから、犯人候補を〈動機×機会×リスク〉で比較し、主題歌「アゲハ蝶」と演出の連動まで丁寧に読み解きます。
3分でわかる第4話(ネタバレ注意)――事件進行と替え歌順の時系列整理
※ここからネタバレを含みます。
第4話は、22年前の”替え歌”が現在の連続殺人を律するという恐ろしいルールが、いよいよ逃げ道のない形で示されました。

冒頭から空気を変えたのは、神田十郎(カンタロー)の焼死。
視聴者の”怖い”という実感が一気に高まり、物語は次の標的を急速に指し示します。
標的と目されるのは羽立太輔(ちょんまげ)。
間宮祥太朗さん演じる高木将(キング)、森本慎太郎さんの小山隆弘(ターボー)、新木優子さんの猿橋園子が、彼を守るためにアパートへ向かいます。
ただ、扉の内側から返ってきたのは「友達なんかじゃない」という拒絶。
守られることが怖い、誰かを信じて裏切られるのが怖い――そんな痛みが染みついているようでした。
園子の言葉は最初は跳ね返されますが、ほんの小さな”揺れ”が表情に宿るのが見て取れます。
替え歌の”順番”は、登場人物の意思を踏みにじる無情な時刻表のようでありながら、同時に彼らが過去と向き合うための舞台にもなっているのが切ないところ。
数字面では世帯視聴率4.5%、TVerお気に入り90万超という指標が、野球延長の逆風下でも関心の高さを物語っていました。
全体を一言でまとめるなら、恐怖の可視化と、再起の苗が同時に植えられた回、という印象でした。
(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/)
三大トリガーで振り返る――恐怖(焼死)/痛み(いじめ回想)/救い(友情再接続)
視聴後の感情を動かした力点は三つに集約できそうです。
まず、カンタローの焼死が放つ生々しい”痛覚”。
画面の熱がこちらの皮膚に届く感じがして、Xでは「吐きそう」「怖くて目をそらした」といった言葉が飛び交いました。
次に、子ども時代のいじめ回想。
加害と被害の境界が薄くなり、傍観や自己防衛が混ざった”グレーの記憶”が立ち上がります。
「あの時、何もできなかった自分をいま裁いているのでは」という視聴者の自己投影が生まれ、単なるミステリーを超えた痛みの共有が広がりました。
そして、救いの糸口。
園子の声かけが羽立の内側に届き始め、拒絶で固まった輪郭に小さなひびが入る瞬間が描かれます。
恐怖で呼吸が浅くなり、痛みで沈黙が重くなり、そこに微かな救いが差す流れは、まさに”緊張→共感→安堵”のリズム。

感情が行き止まりにならず、次の一歩を想像したくなる配置でした。
この三点測量で振り返ると、第4話は視聴体験を情緒の曲線として手のひらにのせてくれる回だったな、という余韻が残ります。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/13def636a933d089c88c671f934a0b401ccec6d0)
キング×ターボー×園子×羽立の群像心理――”守る/拒む/つなぐ/立ち上がる”
四人の矢印は、ぶつかり、反発し、やがて円環を描きます。
高木将は、守るためなら自分が矢面に立つタイプ。
まっすぐな眼差しが頼もしい反面、相手の古傷に触れてしまう刃にもなり得ます。
羽立の「友達なんかじゃない」は、冷たさではなく自己防衛の悲鳴に聞こえます。
これ以上踏み込まれれば、また壊れてしまうかもしれない。
そんな恐れが言葉の端々に滲むんですよね。
園子は、その恐れを無理やり押しのけず、相手の選択を尊重する距離感で糸を結び直そうとします。
言葉の温度が高すぎないからこそ、硬い殻の内側に少しずつ染みていく。
ターボーは場の温度管理役。
感情を煽らず、現実的な段取りで衝突を和らげ、全体が進める速度を保ちます。

この配置が魅力的なのは、誰か一人の勝利ではなく、”関係が更新される”ことが目的になっている点。
守る、拒む、つなぐ、立ち上がる――矢印が往復するたび、四人の関係は少し違う形を獲得し、視聴者の中の”友情”の定義もまた、静かに書き換えられていくのではないでしょうか。
(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/caststaff/)
Xで可視化された論点マップ――「犯人は複数?」「大谷先生ミスリード?」「委員長は?」
放送当夜から翌日にかけて、関連ワードが一斉にトレンド入り。
量の多さは熱狂の証ですが、議論としての質を担保するには”置き場所”の整理が効きます。
複数犯の可能性は、替え歌の厳密な順守という運用コストを分担できる合理性があり、検証軸に乗せやすい印象。
一方で、動機の共有やリスク分配の設計が甘いと途端に崩れます。
大谷先生ミスリード説は、画面情報の”見せすぎ”感が指摘の根拠。
ただ、先生を外した場合に誰が”操作役”を担うのかという穴を埋めない限り、説得力は伸びません。
委員長に視線を向ける読みは、カメラの寄り方やセリフ配置という演出文法の読解として面白いですが、裏づけの積み増しが今後の課題。

こうした論点を「拡散量」と「根拠の強さ」で二軸管理すると、場が落ち着きます。
声の大きさに流されず、矛盾の少ない仮説から先に検証していく姿勢が、考察コミュニティ全体の信頼を底上げしてくれるはずです。
低温で煮込む犯人候補――大谷先生/今國/東雲の関与度を、動機×機会×リスクで比較
断定しないかわりに、公平な定規で比べます。
大谷先生は卒業アルバムや埋設の”手がかり”との接点が濃く、機会は十分に見える存在。
ただ、露出が多い人物ほど物語上は疑いを集めやすく、いわゆる”見せ駒”の香りも漂います。
動機の線を太く引くなら、生徒たちへの歪んだ執着や”教育”的正義の暴走ですが、そこに至る具体的な連鎖がまだ薄い。
今國はいわば”7人目”の器。
替え歌に登場しない空白が逆に物語を駆動し、執着や排除の感情を補助線として与えやすい反面、画面上の行動機会は限定的です。
東雲は共犯仮説のハブ役として名前が挙がりますが、単独での説明力は現状弱め。

総合して、もっとも矛盾が少ないのは役割分担型(複数犯)。
ただし、替え歌という”規律”と、各人の情動がどう連結して実行されたのか――ここを言語化できないと、仮説は強度を持ちません。
次回の小道具の出し方や台詞の端に、その連結点が潜んでいそうです。
(https://eiga.com/news/20250903/25/)
主題歌と演出のシナジー――「アゲハ蝶」×炎のモチーフが指す第5話の”転化”
耳に入るたびに、物語の内側で同じ言葉が鳴り続けます。
変身、執着、飛翔。
ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」が担うのは、単なる主題歌以上の役割でした。
焼死の炎は破壊の印象が強いものの、同時に”古い殻を焼く儀式”にも見えます。
寒色の室内光と対置された赤橙の揺らぎは、罪と救いの振幅を視覚で翻訳する工夫で、観る側の解釈をそっと誘導してくれるんですよね。
羽立が外へ出る選択をするなら、それは灰の上に新しい輪郭を描く行為に近い。
蝶が羽化してまだうまく飛べない時間の心許なさと、飛び立つ瞬間の高揚が同居するあの感じ。
第5話の予告には、不穏な静けさと、どこか”転化”の予感が同時に漂っていました。
誰が変わるのか、誰が変えられるのか。
その境界線がいよいよ明確になるとき、音と画の一致は最大の説得力を持ちます。
曲が鳴るたび、視聴者の脳内でテーマが再演される仕掛けの強さを、今回ははっきり感じました。
(https://natalie.mu/eiga/news/638750)
まとめ――”怖さの先で、考える物語”へ
第4話は、恐怖で足を止めさせ、痛みで立ち尽くさせ、最後に小さな救いで前へ押し出す回でした。
替え歌の”順番”が物語を駆動しつつ、キングさん・ターボーさん・園子さん・羽立さんの矢印が円環を描くことで、”友情は更新され続ける”という価値観が見えてくる。
SNSの熱は高く、同時トレンド6語やTVer指数が示すのは”検証して語り合う楽しさ”。
ここから先は、〈複数犯か/ミスリードか〉を焦らず検証。
読み終えた方は、キャスト別の深掘り記事や視聴率推移の整理もどうぞ—理解が一段クリアになります。
次の土曜21時、また一緒に地図をアップデートしましょう。
出典まとめ
- 作品情報・放送データ(公式サイト)(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/)
- キャスト/スタッフ(公式ページ)(https://www.ntv.co.jp/iiwaru/caststaff/)
- 第4話の反響・ニュース(Yahoo!ニュース)(https://news.yahoo.co.jp/articles/13def636a933d089c88c671f934a0b401ccec6d0)
- 主題歌・特集記事(映画ナタリー)(https://natalie.mu/eiga/news/638750)
- 番組基本情報(eiga.com)(https://eiga.com/news/20250903/25/)
- 放送回情報(TVガイド)(https://thetv.jp/program/0001065508/4/)
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