日本テレビ系ドラマ『良いこと悪いこと』第5話(2025年11月8日放送)は、22年前の同窓会とタイムカプセルを軸に、過去と現在が重なり合う重要な回でした。
母校でのいじめ描写や担任・大谷先生の過去、そして「美人すぎる記者・犯人疑惑」という記事が突きつける現実。
視聴者の間では”痛みの連鎖”と”記憶の継承”をめぐる考察が盛り上がりました。
さらにSNSでは、ポケモンをモチーフにした”博士/ミュウ/イマクニ?”考察が話題に。
この記事では、第5話の見どころを感情と分析の両面から丁寧に掘り下げていきます。
第5話の全体像｜同窓会とタイムカプセルが開く物語の扉（※2025年11月8日放送・ネタバレ注意！）
※この記事には『良いこと悪いこと』第5話のネタバレが含まれます。
第5話は、物語の重心を”過去＝母校”に移すことで、断片だった手がかりを一本の線に通しました。
小学校の同窓会とタイムカプセル、その記憶を握る大谷先生。
この三点を同じフレームに収めたことで、連続事件は「昔の関係が今を呪う物語」という輪郭を帯びてきます。
高木さん(間宮祥太朗)・小山さん(森本慎太郎)・羽立さん(森優作)が生存し続ける設計は、”まだ語るべき真実が残っている”という作品側の意思表示にも見えました。
母校に向かう導線は、視聴者の考察を促す優秀なガイドです。
タイムカプセルという”保管庫”は、罪や後悔を劣化させずにいまへ運ぶ装置として働き、校内の各ポイント(校長室・倉庫・記録)が意味を帯びます。
SNSの感想も「つながり始めた」「目が離せない」といった熱を伴い、作品への没入を後押ししました。
第5話で押さえておきたいキーワードは〈母校／タイムカプセル／大谷先生／疑惑記事／予告の”エラー”〉。
いずれも次話以降に伸びる伏線です。
読み手としては、犯人像の断定ではなく”候補と動機の棚卸し”を続けるのが良さそうでしたね。
(https://www.ntv.co.jp/iiwarui/)
母校パートの緊張と「いじめ」の描き方──倉庫・『ごんぎつね』・校長室の手がかりが示す”痛みの記憶”
いじめはテーマそのものとして語られるのではなく、真相に近づくための”証言の形式”として机上に並べられていました。
倉庫に閉じ込められる圧迫、読み聞かせ『ごんぎつね』の後味、校長室に眠る資料や痕跡。
どの場面も回想の情緒に逃げず、観客に”体感”させる手つきが印象的です。
『ごんぎつね』は”伝わらない善意”や”遅れて知る真実”を想起させるモチーフ。
クラスの沈黙や見て見ぬふりが積み重なると、善意のつもりの行為が別の暴力になる怖さを示していました。
視聴者の反応は「胸が痛い」「考えさせられる」が目立ち、作品のサスペンス性と社会性が同時に立ち上がっています。
校長室での手がかり提示は、過去の”公式記録”を現在の”非公式の記憶”へ橋渡しする工程。
ここで観客は、被害／加害という単純な二分法では語れないグラデーションを受け取り、犯人像の読みも”誰が悪いか”より”なぜ沈黙が続いたか”へと寄っていきます。
痛みの記憶を掘り起こすルックとテンポが、サスペンスの推進力に変換されていました。
人物深掘り｜高木さん・園子さん・小山さん・大谷先生──それぞれの”弱さ”と”選択”が重なる瞬間
高木さんは守りたい対象に一直線で、その衝動が物語を押します。
園子さん(新木優子)は”美人すぎる記者 連続殺人犯疑惑”という仕事場の逆風に晒され、職業倫理と自己防衛のはざまで立ち尽くす。
小山さん(森本慎太郎)は仲間の温度を保つ調停役でありながら、真実に触れる局面では踏み出す勇気を見せました。
大谷先生は、過去の管理者であるがゆえに、記録と記憶の板挟みです。
園子さんの”疑惑記事”は、報道がもつ二面性を露わにします。
真実追求という大義が、人の暮らしを壊す暴力へ転化しうる危険。
編集部の混乱は、その緊張を視覚化していました。
SNSでも「園子つらい」「職場の緊張がリアル」といった感想が並びます。
四人の”弱さ”は、悪人／善人の切り分けを拒み、作品タイトルの”イイワル”という灰色の地平を濃くします。
誰もが何かを守り、何かを見落とし、何かをためらう。
そうした躊躇の重なりが、事件全体の温度を決めているように感じました。
(https://www.ntv.co.jp/iiwarui/)
SNSが沸いた「ポケモン考察」を検証──”博士／ミュウ／イマクニ?”は物語の鍵か、巧みなミスリードか
比喩としては手触りがあり、真相断定の材料としては距離を取りたい──この塩梅が心地よかったです。
“博士”という呼称がオーキド博士を連想させる遊び、”ミュウ(151の幻)”に仮託された”忘れられた存在”の示唆、タイトルロゴに名前が隠れる遊戯性。
いずれも世代共通言語として拡散に強く、視聴体験を共同化する力があるんですよね。
いっぽうで、脚本は”遊びのレイヤー”と”真相のレイヤー”を分けておくタイプに見えます。
楽しさは享受しつつ、犯人特定は証拠ベースで段階的に、が健全。
仮説としては〈博士(新キャラ？)／今國(イマクニ？)／東雲／委員長〉など候補群の動機・機会・手段を並べておくと、次話での検証がスムーズです。
読み手が参加できる余白を残した点も、第5話の強みでした。(https://x.com/iiwaru_ntv)
次回予告「エラーが発生しました」の意味──計画外の事態が物語構造に与える揺さぶり
“エラー”は、物語のどの層で起きているのか。
犯人の手順が想定外に乱れたのか、物語装置が意図的にノイズを混ぜたのか、それともメタ的な”観客への視線”なのか。
第5話までの手触りだと、〈犯人サイドの計画に外乱が入った〉線が自然ですが、同時に”観客の推理行為を攪拌するための演出”としても機能していました。
検証のためのメモとして、①エラー表示のタイミングと画面内情報の因果、②同時刻に登場人物側で何が起きていたか、③前話までの”予告と本編のズレ”の癖、の三点を持って次話へ。
仮説の精度がぐっと上がります。(https://tver.jp/series/sr97rekpee)
まとめ｜”イイ”と”ワル”の間で揺れる私たちへ
母校とタイムカプセルが呼び戻したのは、犯人の影だけではありませんでした。
見たくなかった記憶、言えなかった言葉、守りたかった誰か。
その全部が現在進行形になったのが第5話。
SNSの盛り上がりやポケモン比喩の楽しさも相まって、考察はコミュニティの遊びへと拡張しています。
読み終えたら、キャスト別の人物ガイドや視聴率・主題歌解説も覗いてみてください。
物語の”どこに心が動いたか”が、もっと言語化しやすくなるはずです。
イイとワルの間で揺れる感情こそ、このドラマのいちばんの推進力でした。
出典まとめ
- 日本テレビ 公式サイト(作品情報・放送データ)https://www.ntv.co.jp/iiwarui
- 公式X(番組公式ハッシュタグ・告知)https://x.com/iiwaru_ntv
- TVer(予告・配信情報)https://tver.jp/series/sr97rekpee
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